赤字でもボーナスが出る理由とは?会社の経営が赤字なのになぜボーナスは支給されるの?

会社の経営状態が良くないということは、その企業で働いている社員の給料に影響が出てしまいます。

ただ、赤字であるのにも関わらず、ちゃんとボーナスが出たりすることもあります。

赤字の会社でボーナスが出る理由を知っていれば、会社という組織を今以上に理解することができるでしょう。

労働組合が機能しているので赤字でもボーナスが出る

赤字の会社でボーナスが出る理由に、労働組合が関わっていることがあります。

労働組合は、従業員の生活を守るために、様々なことを会社の代表と交渉しています。

ある程度の規模の会社なら、労働組合という組織があるはずです。

そして労働組合は、その企業で働く従業員の、生活をしっかりと守る必要があります。

賃金交渉やボーナスのことなどを、会社のトップと話し合って「赤字であっても支給する」という取り決めをします。

赤字は会社にとってはまずい状態ですが、必ずしもその責任は従業員にあるわけではないのです。

その為「働いた分はしっかりとボーナスを受け取るべき」という考えに基づいて、労働組合はボーナスの支給を要求するのでしょう。

そうでないと、労働者の労働意欲も奪われかねないからです。

逆に零細企業の場合は、労働組合が存在しない場合も多いです。

そういう企業は、残念ながら会社の社長の一存で全てが決定してしまうこともあります。

赤字の会社でボーナスが出る時には、労働組合がしっかりと機能して、そして会社と交渉していることが考えられるでしょう。

内部留保金」があるので支給できる

赤字の会社でボーナスが出る理由の一つに「内部留保金」が関係していることがあります。

例え赤になってしまっても、企業には内部留保金と呼ばれる資産があるため、そこから支出しています。

会社が今まで良い業績を上げて、そして黒字であったとしたら、相当な金額を現預金で持っていることが考えられます。

そのため、赤字となってしまっても、今まで稼いだ「お金」があるので、そこからボーナスを出すことが可能となります。

世の中の流れを見ていると、常に好景気や不景気が続くということはあまりありません。

どれほど業績を伸ばしている会社でも、何かをきっかけとして、赤字に転落することもあります。

そういう時に備えて「内部留保金」をしっかり確保しておくこと、それが非常に重要なこととなります。

いわゆる「会社の貯金」となりますが、これがあれば従業員にきちんと給料やボーナスを支払うことができて、会社全体の士気を下げたりすることがなくなるでしょう。

内部留保金をしっかりとキープしている会社というのは、たまたま今期は赤字であっても、ボーナスを出すことができます。

それができるかどうかが、ある意味その企業の底力とも言えるかもしれませんね。

従業員の士気を高めるために出そうとする

赤字の会社でも、何とかボーナスを出そうとする企業もあります。

そういう会社の思惑は、ボーナスを出すことで、従業員の士気を高めたいという狙いがあるからです。

会社の業績が赤字になった場合、特に中小企業ではボーナスカットが行われる場合があります。

中小企業は労働組合がなかったり、会ってもそれほど機能していないという場合があり、経営者側に交渉することができなかったりします。

ただ、中には逆に「従業員の生活を考えたい」という、そういう経営者もいます。

確かに今期は赤字だけど、来期はなんとかいけそうな見通しがあったり、赤字による会社へのダメージがそれほど大きくないような場合は、そこで働いている従業員の気持ちや生活を考慮して、多少少なかったとしても、ボーナスを出そうとします。

赤字であるということは、会社にとっては決して良い状態とは言えません。

ただ、赤字な上に、従業員の働く気持ちまで削いでしまったら、それこそ来期に取り戻すことはできなくなってしまうでしょう。

どちらかというと小回りが利く中小企業の方が、赤字でも従業員の気持ちを考えて「ボーナスを出そう」ということになりがちです。

逆に言うと、経営者の一存でボーナスというものを決定することができるからなのでしょう。

減価償却をしたら赤字になっただけかもしれない

赤字の会社でボーナスが出る理由にあるのが「赤字になったのは減価償却をしたから」というものがあります。

減価償却をしない場合は、実は黒字であるというような時、ボーナスを出すのは、会社にとってそれほど負担ではないのでしょう。

日本国内の企業は、かなりの数の会社が「赤字」となっています。

そして黒字であっても、実は減価償却をしたら赤字になるという会社もあります。

むしろそちらの方が問題で「粉飾決算」と見なされる可能性があるので注意が必要です。

減価償却が理由で赤字になっているなら、来期は黒字になる可能性が十分にあります。

また、会社の底力がないということもなく、ボーナスを出す余力はあります。

そういう事情なら、赤字の会社であっても、ボーナスが出ることは十分に考えられるでしょう。

赤字の会社でボーナスが出る理由とは

赤字の会社でボーナスが出る理由を知ることで、その会社の規模やトップの考え方を掴むことができます。

赤字であってもボーナスを出すのは、企業側も色々な思惑があるからです。

働いた分の報酬であるボーナスはしっかりと受け取り、来期に向けて頑張っていくことこそ、最終的には自分にとっても会社にとってもメリットとなります。

 

    「赤字でもボーナスが出る理由とは?会社の経営が赤字なのになぜボーナスは支給されるの?」への感想コメント一覧

  1. 1. いか2018/06/10(日) 06:09

    会社の仕組みが分かる良記事でした。
    金額が少なくともボーナスが出たら嬉しいものです。やる気にも繋がりますし、この先もなんとか出していただきたいものです。

  2. 2. たこ2018/12/03(月) 19:54

    零細企業ほど、自分のやった仕事がいくらで売れたか?利益がどれくらいか?は解ると思います。例えば、月給30万の人が30万の売上しか稼げなかったら利益は約ー30万になります。これでボーナスを払え!という記事は天に唾を吐く行為と同じです。当然ながらちょっとくらい黒字でも役員報酬は出せませんし、社長は自分の稼ぎを削らないといけません。社長に感謝してシッカリ働きましょう!

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