盆踊りの由来って何?盆踊りについて詳しくなろう

最終更新日:2017年7月3日

夏祭りのひとつとして行われるのが「盆踊り」です。

町内や神社の広場にやぐらが組まれ、赤や黄色の提灯が揺れる、そんな光景に心が浮き立ったり、懐かしい思い出として残っている人も多いのではないでしょうか。

賑やかな夏の風物詩である盆踊りですが、そもそもこの盆踊りにはどんな由来があるのでしょうか。

1.神様やご先祖様をお迎えするためのもの

盆踊りは夏祭りの中の1つのイベントとして行われることがほとんどです。

現在は公民館や公園などで行われることが多いですが、昔はお寺や神社の境内というのが普通でした。

夏祭り自体が、神様をお呼びしてわたしたち人間と一緒に楽しみ遊んでもらい、またあちらの世界へ還っていただくという目的を持ったものだったからです。

盆踊りもまた同じで、お盆になるとあの世からこの世へ還ってくると言われるご先祖さまに、限られた時間の中で楽しく過ごしてもらおうという思いから始まりました。

やぐらを高く組み提灯を吊るして明るく賑やかな場にするのも、楽しんでもらうための〝おもてなし〟です。

暗闇の中で浮かび上がる盆踊り会場の賑わいは、遠い空の上の世界からもはっきりとわかる目印になりそうですね。

2.亡くなった人と踊りを通して魂の交流をする

お盆になると、遠くふるさとを離れた人たちが帰ってきてお墓参りをします。

普段は離れて暮らしていても、お盆には一家が揃うという家庭も多いですよね。

みんなで集まってお供え物をし、線香を焚いて手を合わせ故人を偲ぶ、それと同じように大勢で踊る盆踊りにも故人を偲び供養する意味合いがあります。

浴衣で踊るのが一般的な盆踊りですが、ひと昔前は先祖代々で伝わる着物の柄を着て踊ったり、家紋が入った浴衣を着て踊ったりしていました。

これはあの世から還ってきた人たちが自分の子孫や家族を見つけるのに役立ったからとも言われています。

亡き人が自分の家族を見つけ、一緒に踊る。

不思議な感じがしますが、盆踊りはあの世へ行ってしまった人と魂の交流をする、そんな心のあたたまる場でもあったのです。

富山県の風の盆や、徳島県の阿波踊りなど、笠を深くかぶり顔が見えないようにして踊る祭りがあるのをご存知でしょうか。

顔を隠すことで誰が踊っているかわからなくなりますが、これも亡くなった人との交流に必要なことです。

誰が踊っているかわからないということは、つまり死者が混ざって踊っていてもわかりません。

生きている人と亡くなった人がみんなで楽しめるように、という心遣いからこのように笠をかぶるようになったとも言われています。

3.手や足の動きは、体に良いエネルギーを溜めるためのもの

地方の風習や踊る曲は違えども、盆踊りの手や足の運び方には大体同じような動作があります。

例えば手の動きですが、盆踊りではよく手をすっと体に近づけて、さっとはらう動作があります。

このはらう動作は「祓い=はらい」に繋がり、体についた邪気をふり払うものとして取り入れられたものでした。

また、生きているわたしたちとあの世から還ってきた人たちを分ける動作であるとも言われています。

一緒に踊り楽しむ中で、あの世の人がつい寂しくなって私たちを連れて行かないように手をはらうのです。

また、足の運びで言うと二歩進んで一歩下がるような動きがあります。

これは行ったり来たりと前後しながら進むことで大地のエネルギーを体いっぱいに吸収し、この世をぎゅっと踏みしめる、ということを意味していました。

生きているわたしたちは、盆踊りをすることで悪い気をはらい、良いエネルギーを体に取り入れていたのです。

4.明日への活力を生み出す、特別なイベント

昔は今のように沢山の娯楽はありませんでした。

朝起きて働き、ご飯を食べて眠る、そんな毎日の繰り返しの中で、日々の苦労をねぎらうための非日常として祭りがあり、盆踊りがありました。

みんなが集まるということで気分は高まり、盆踊りという集団で同じ動きをすることにより連帯感が生まれます。

日本には多くのお祭りがありますが、そのどれもに共通するのが神様への感謝です。

日頃から神様、仏様にお守りいただいていると考えていた古来の人たちは、季節ごとに行われる祭りをとても大切にしていました。

盆踊りや神楽などのように祭り事の中で舞う踊りは、それら神仏への日々の感謝を奉納するための踊りとしてありました。

盆踊りの由来を知ろう

賑やかな夏の盆踊り、実はこんな由来があったんですね。

死に対する恐怖や不安は誰にでもあるものですが、盆踊りのこうした意味を考えると死は決して怖いものではないと思えます。

死んでも還る場所がある、迎えてくれる人たちがいるというのは、いつの時代でもわたしたちに安心感を与えてくれます。

人と人とのつながりが薄れつつあると言われている現代ですが、昔から廃れずにある盆踊りには先人たちからのメッセージが込められているように思えます。