ボーナスが出ないから悪い企業ではない。ボーナスの有無が決まる理由

会社選びをする際に、ボーナスの支給有無は気になる人も多いでしょう。

業績が良さそうに見える企業であっても、求人情報にボーナス支給無しと考えられる給与額が掲載されていると、違和感を感じることがあります。

ボーナス支給の有無にはどのような理由があるのか知っておくことが重要です。

中小企業やベンチャー企業は状況に応じてボーナスの有無が決まっている

大企業ならばボーナス支給が一般的と受け取られています。

しかし中小企業の4割はボーナス支給が無い状態です。

ベンチャー企業に至っては固定支給されるボーナスではなく、業績給として査定が行われた上で支給されるケースが少なくありません。

IT企業のベンチャー企業立ち上げに参加すると、事業を軌道に乗せることが最優先とされます。

そのため入社する初期メンバー社員にとっては基本給が貰えれば十分と考える人が多いでしょう。

会社の株式を優先譲渡して貰える権利を得て、上場後に売却した方が良いと考えられます。

ボーナス支給が無いからといって、労働条件が悪いとは言えません。

初期メンバーならではの会社が大きくなれば出世出来るメリットが大きいので、会社の将来性を重視すると良いでしょう。

不景気のあおりを受けている

中小企業にありがちなボーナス支給が無い理由として、不景気のあおりを受けて仕事が減少していることが挙げられます。

ボーナス支給がされていても、一番多いとされる夏のボーナスが給与の1ヶ月分以下となっているケースもあるので、単純にボーナス支給があれば良いというわけではありません。

むしろ、月給が制限されていないかどうかに関して、十分に確認すべき状況に追い込まれている会社もあるので要注意です。

創業以来一貫してボーナス制度を設けていないのか、臨時支給という本来の形式で行政が良い時のみ突発的にボーナス支給があるのか確認しておくことが大切です。

リストラの結果として退職した人の代わりを求人しているケースでは、全ての報酬が抑えられている可能性もあります。

残業代が嵩んでいる

ボーナス支給制度が充実している代わりに、みなし残業手当が支給されている会社は、大手企業に多い傾向があります。

一方で、中小企業やベンチャー企業の中には、ボーナス支給が無い代わりに、残業代がキッチリ計算されて過不足なく支払われている会社が少なくありません。

事業内容に対して、能力ある即戦力社員が少ないために、業務をこなすために残業が常態化しており、残業代支払いが経営を圧迫している可能性があります。

実働時間に応じて給与が適正に支払われている点では問題ありません。

しかし、ボーナス支給有無を会社選びの基準としている人にとっては、残業の多さが前提となっている勤務形態は馴染まないでしょう。

月給が元々高い

新規に人材採用を行なう際に、ボーナスとして3ヶ月分支給があることを就業条件に入れている場合、基本給を設定する際に年間報酬額を15で割った金額を基本給としている場合があります。

最初からボーナス支給を前提とする代わりに、支給されるボーナス分だけ月給が低く設定されていたら、会社の業績が悪化した時にボーナスカットされてしまいがちです。

基本給のカットは社員の反発や退職者が増えるので難しいものの、会社の業績を理由としたボーナス一時カットには仕方ないと納得する人が多いでしょう。

ボーナス支給が無い会社には、最初から月給を高く設定しているために、年収ベースではボーナス支給があるライバル会社と同じとなるケースも少なくありません。

ボーナスの有無で考えるよりも、年収を基準にして就業条件を考えると良いでしょう。

年俸制を採用している完全能力主義の会社はボーナスが出ない

大手企業では、ボーナス支給がされていると思われていても、実際にボーナス支給があるのは一般社員に限られていることがあります。

一定の役職以上については、年俸制が採用されて、毎年の査定により報酬額が増減する方式が増えています。

給与水準が高い専門職や管理職は、ボーナス支給が無いものの年棒制により業績評価を含んだ報酬額が設定されるので、誰も文句を言う人がいないわけです。

中小企業やITベンチャー企業の中でも、最初から年俸制を採用している会社ほど平均年収が高く、経営も安定しています。

残業時間が少なく安定するようになる理由として、年俸制を採用すれば残業時間に働いても報酬がその場で増えることは無いので、密度の高い仕事を行なうようになるからです。

ボーナスが出ないからと言って悪い企業とは言えない

本来、ボーナスは業績評価に基いて報奨金として受け取るものでしたが、高度成長期から続く企業体質の会社では就業条件としてボーナスが組み込まれたままになっているケースが少なくありません。

ボーナスが無くても、年俸制を採用して業績評価によりしっかりと報酬額が増額されていれば、十分な給与水準に達します。

ボーナスの支給有無で会社の価値が決まるわけではなく、業績評価がしっかりと報酬に反映される会社を選ぶことが大切です。

 

    「ボーナスが出ないから悪い企業ではない。ボーナスの有無が決まる理由」への感想コメント一覧

  1. 1. さとちゃん2018/06/06(水) 05:45

    私もボーナスが出ないから悪い企業ではないというのは大賛成です。ここ最近ブラック企業という言葉が定着したり、会社の待遇云々という議論が労働者目線でなされています。果たして全ての労働者は給料に見合う程の仕事を実際に行っているのでしょうか?答えはNOだと思います。実績を出してこそ給料が伴ってくるのです。給料というものは会社に頼るのではなく自らの力で稼ぐものではないでしょうか。

  2. 2. ka15402018/06/07(木) 19:40

    ボーナスが出ないからと言って必ずしも悪い会社とは言えないと思います。逆にボーナスが出てるからと言って良い会社かと言うと違うとも思います。労働者は賃金に見合った労働かと言うのも大事な点ですが、企業側も労働に見合った賃金かと(パワハラ等)考えることも必要で、お互いが納得のいく交渉が大切です。人間同士だと言う事を忘れてはいけません。

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