ジカ熱が危険な理由。蚊が媒介して妊婦の場合は特に怖い

最終更新日:2016年4月9日

今年はブラジルで開催されるオリンピック。

そこで流行っているジカ熱についてご存知でしょうか。

聞いた事はあるけど、良く分からないという人が多いのではないでしょうか。

遠くのことだからと安心するのは危険です。

そこで今回は心得ておきたいジカ熱の何が怖いのかについてご紹介します。

1.蚊が媒介する

ジカ熱の怖い所は「蚊が媒介する」という点です。

知らないうちに蚊に刺されたという人は多いのではないでしょうか。

そうした蚊に刺されることによって感染するケースがあります。

このような時の対策としては蚊取線香も効果がありますが、広い空間に適しているとは言えません。

肌にスプレーするタイプもありますが、人間は発汗しますのでそれによりスプレーの効果が落ちてしまうこともあります。

特にいま流行しているブラジルのリオネジャネイロにおける年間平均気温は23度ほど。

適温である20度から25度の間なら、10~14日で卵から成虫まで至り卵を産みます。

ちょっとした水たまりさえあれば、蚊は発生しつづけます。

つまりは、物理的に蚊を撲滅するのは難しい状況です。

蚊自体がジカ熱を保菌していなくても問題です。

ジカ熱に感染している患者を刺した蚊が、感染していない人に刺せば感染します。

去年の代々木公園でのデング熱の流行とも同じですね。

蚊は対象を刺した時に、自身の唾液を注入します。

この時に、以前吸血したジカ熱感染者の血も内部に入ってしまいます。

だからこそ、蚊は怖いのです。


2.ジカ熱にかかっても気がつきにくい

ジカ熱は潜伏期間が3日から12日と比較的に短期間です。

しかし、不顕性感染率(感染したと気づかない率)は約80%あると言われています。

つまり、ジカ熱に掛かったという、自覚ない人がほとんどと言えるでしょう。

症状は38.5度以下の発熱、斑状丘疹性発疹、関節痛関節炎、結膜充血が主立ったものです。

他にも筋肉痛やめまい、腹痛などを訴えた人もいます。

ただ、これらの症状が出たからすぐに「ジカ熱だ」と分からないのが怖いところです。

ジカ熱は特有の症状がありませんし、訴える症状も半数以上から三割程度に留まるケースもあります。

だからジカ熱感染者自身も気付かないで、色々な所に出歩いて、蚊に刺されて感染者を増やしていくことにも繋がっていくのです。

3.妊婦がジカウイルスに感染すると胎児が感染し、小頭症児が発生する危険性がある

小頭症とは、感染症やウイルスや有害物質等により、頭が極端に小さいまま生まれる事です。

あるいは、脳体積が小さく、頭蓋腔の容積が拡大しないまま生まれる病気です。

結果として、脳に様々な程度の損傷が生じます。

深刻な場合は、早期死亡に繋がりますし、脳が未発達だと、身体が適切に機能できません。

頭が極端に小さいだけならば、治療方法がありますが、後者のケースだと有効な治療法がない場合があります。

ジカ熱の流行地域で小頭症が増大している報告があります。

小頭症の乳児や羊水からジカウイルスが検出されています。

「自分は大丈夫だ」と、軽視していい問題ではないでしょう。


4.死に至る可能性もある

ジカ熱は色々な病気と比較すると致死率がとても低いです。

死亡率1パーセント未満のテング熱よりも症状は軽いので、それ以下です。

しかしジカ熱単体での死亡率が低くても、合併症という場合もあります。

感染して大丈夫だと軽く考えてはいけません。

また基礎疾患があり免疫力が低下している場合は死に至ることもあるそうです。

5.ジカ熱には治療法がない

ジカ熱は、治療法が確立していない病気の一つです。

的確な治療法はなく、痛みや発熱に対しては、解熱鎮痛剤で対処する程度になっています。

つまりは、自然治癒になります。

ですから重要なのは、蚊にさされないように予防する事です。


6.人が集まる所で報告されている

さらに問題なのが、ジカ熱の流行がブラジルで報告されている点です。

2016年の夏期オリンピックはリオネジャネイロですね。

楽しみにして、観に行こうとしている人もいらっしゃることでしょう。

今のジカ熱の現状はパンデミック(汎発流行)の一段階下の、エピデミック(流行)です。

現状、ジカ熱はブラジル国内やその付近の国に留まっています。

しかし、オリンピックで世界中の人が集まります。

この時にジカウイルス感染者が発生し、自国に持ち帰った場合、グローバルパンデミックと化す可能性が十分あります。

ジカ熱に気をつけよう

ジカ熱の怖い所は、蚊が媒介することです。

特に妊娠中のジカ熱の感染は、赤ん坊の死亡や発達の障害に繋がります。

妊娠をしているのなら、ジカ熱流行地域には、行かないようにしましょう。