結婚契約書って何?結婚契約書を作る際のポイントとは

最終更新日:2016年6月13日

契約社会と言われるアメリカなどの話題として耳にすることもある「結婚契約書」ですが、最近は日本でもこの契約書を作る夫婦が増えつつあります。

どのようなもので、作成の仕方や盛り込む内容などのポイントを知っておきましょう。

1.結婚契約書とは

カップルが結婚するには「婚姻届け」を届け出ますが、これとは異なる「結婚契約書」というものを作成する場合があります。

これは戸籍上の夫婦になるためのものではなく、結婚生活を送っていく上での様々な事柄についての契約になります。

結婚は男女が新たに家庭を作って一緒に生活していくのですから、不安もありますし実際に生活を始めてみてお互いの常識や価値観の相違などが分かって来た際にどのように折り合っていくかなどをある程度前もって取り決めておくような意味合いで作られます。

幸せな未来への第一歩としての結婚に際してこのような契約が必要かとも思われるでしょうが、今や3組に1組は離婚に至るとも言われる時代ですから、万一の時に揉めに揉めるということがないように対策を立てたり、結婚生活においてお互いの考え方や意思を確認しておく意味でも有意義なものと言えます。


2.契約書の種類

結婚契約書には書式や効力によっていくつか種類があります。

「私文書」夫婦間で取り決めをして作成したもので2通りあります。

覚書.個人的に作成するもので、夫婦で話し合って書き、お互いの署名をして完成する簡単なものです。

あくまでも二人の間での決めごとです。

契約書.上の覚書を書面にする際にある程度の体裁を整えることで場合によっては法的効力も有します。

法律的な知識が必要なので、行政書士にアドバイスをもらったり作成依頼をすることになります。

「公文書」公的な効力を有します。

公正証書.公証役場で公証人によって作成してもらいます。

私文書に対して効力が高い分、手続きが面倒で手数料も必要です。

夫婦財産契約.財産についてのみの取り決めで、結婚前に作成しなければなりません。

法務局に登記することで公文書となります。


3.法的効力

上のようにいくつかの様式や作成の仕方がある結婚契約書ですが、契約に関する決まりや法的効力も知っておきましょう。

私文書の中の「覚書」は簡単に作成できる代わりに法的な効力は期待できません。

万一の時に契約当時のお互いの意思を確認することはできるというものです。

公文書扱いにしておくと、法的な効力があり、裁判などで証拠として認められる可能性が高くなります。

私文書でも「契約」の体裁を取っておけば裁判での参考資料とされることもあります。

また、民放754条に「夫婦間でした契約は、婚姻中、いつでも、夫婦の一方からこれを取り消すことができる。ただし、第三者の権利を害することはできない」とあります。

もちろんどちらかに明らかに不貞や非がある場合には一方的に取り消すことはできませんが、通常では夫婦間では契約の取り消しが可能なのに対して、結婚前に契約したものは「他人間」の契約のため簡単に取り消すことができません。


4.契約の内容

結婚契約ではどのような取り決めをすることが多いのでしょうか?お金に関すること.これまで別々の生活をしてきた者同士が一緒に生活をするのですから、お金の使い方はしっかりと話し合っておくべきです。

生活費や交友費、貯蓄などを、お互いの収入からどう使っていくのかを決めておきます。

仕事、家事の分担.これもトラブルになりやすいポイントです。

妻が家庭に留まるのか働きに出るのかでも夫婦の意見の相違があったり、特に共働きになったら家事の分担はどうするのかなどを決めます。

育児.子どもを持つかどうかも含め、育児への関わり方や育児方針を話し合っておきます。

親戚との関係.結婚に親戚関係の悩みは付き物です。

両家の親や親戚との関わり方や、親との同居や介護に絡んでのトラブルも多いものです。

事前にある程度の考えをお互いが知っておくためにもきちんと話し合って明確にすべきは契約に盛り込みます。

離婚.結婚するときに離婚を想像する夫婦はいないかもしれませんが、今や離婚は他人事ではないのが実情です。

子どもの養育や家、財産の管理や分与など離婚には様々な手続きや利害が生じます。

また離婚の原因に上がる浮気についても互いの言い分が食い違ったりして揉めるものですから、どの程度の交友関係を認めるのか、違反した場合のペナルティーなどについても確認しておきます。


5.結婚契約の作成について

結婚契約書は夫婦間での自由意志に基づいて作成されるもので、内容も形式も自由です。

それゆえに万一の時にその契約書がトラブルのもとになったり裁判での証拠としての効力を持たなかったりします。

口約束を書き記した程度のものではなく、契約として作成するものであれば、第三者が読んでもきちんと解釈ができるように作成することが求められます。

特に金銭問題や養育に関することなどは法律の知識が必要になりますから、私文書であってもきちんと調べたり専門家にアドバイスを求めることが望ましいのです。

そのためにも行政書士などの専門家に相談し、場合によっては文書作成の見積もりを取るなどしてしっかりと考えたいものです。

また、年齢や家庭事情によっても内容の見直しをすることが必要と言えるでしょう。

結婚契約書を作ろう

このように「結婚契約書」は、結婚生活においての互いの意思や生活スタイル、万一のトラブルに備えた約束を明確にするためのものです。

堅苦しく考える必要はありませんが、決めた内容の解釈がもとで無用のトラブルを招かないように、しっかりと話し合ったり専門家の力を借りて作成するようにしましょう。