9歳の壁って知っていますか?小学生の教育に重要な9歳という年齢

最終更新日:2016年4月24日

「9歳の壁」という言葉を聞いたことはありますか。

子供自身が成長の中で、その大きな成長ゆえにぶつかるといわれている壁です。

保護者にとっても、我が子の成長を支え見守っていく上で悩みを抱える時期かも知れません。

実は「9歳の壁」を乗り越えるには、幼少期が大切であることを知っていますか。

ここでは、そんな「9歳の壁」について、その由来から幼児期に大切な事までご紹介します。

1.9歳の壁とは

「9歳の壁」とは何なのでしょうか。

9歳の壁のことを、9歳の危機とも言うことがあります。

親が聞くと、大丈夫かしらとドキドキしてしまいますよね。

これは、初めに述べた通り、子供たちが成長の中で必ず通る通過点です。

大人になるのに、必要な成長段階と言えます。

どんな変化が表れるのか、壁というからには何が困難なのか、というと大きく三つに分けて考えることができます。

それは
①学習の分野における内容の変化
②心の成長
③ギャングエイジ
の三つです。


2.①学習分野における内容の変化

9歳から10歳にあたる時期は小学校3~4年生に当たります。

低学年では、子供たちが理解しやすいように、視覚的な教材も多く、目で見てわかる情報が多く盛り込まれた学習内容でした。

そこで学んだことをベースに3~4年生の中学年になると、学習内容も抽象的なもの、論理的なものに変化していきます。

分数や小数点の算数の問題、読解力が必要な文章問題など、思考力が必要になります。

耳で聞いた言葉を理解して、目の前にないものをイメージするといった場面が増えます。

ここで、勉強がわからなくなってしまうことがあります。


3.②心の成長

心の面でも子供たちは大きな転換期を迎えます。

それは、幼児期からの、自分が世界の中心であるという感覚「自己中心性」を抜け出す時期に来ているのです。

つまり、自分中心の世界から抜け出し、自分以外の人=他者を強く意識するようになります。

自分を見つめるもう一人の自分=客観性をもつようになります。

自分以外の視点を作りだすということは心の成長に大きく影響します。

自分の得意なことがわかってくると同時に、友達と自分を比較して劣等感や優越感を抱いたり、意欲を燃やしたり、思いやりを抱いていきます。

こうして様々な感情が芽生え、葛藤、不安やストレスも生まれます。


4.③ギャングエイジ

心の成長にともなって子供たちは、大人の干渉から離れて、友達同士の子供の社会を形成します。

それが、小学校3年生から高学年にかけての時期で、心理用語でこのように言われます。

友達同士の関わりの中で、その楽しさや大切さ、ルール、社会性や道徳観など様々なものを身に付けていきます。

一方で、この子供たちの集団は、まだまだ未熟であり、独自のルールができたり、閉鎖的であったりもします。


5.9歳の壁の由来

9歳の壁、という言葉は東京教育大学付属聾学校長の萩原浅五郎氏によって言われたものです。

もともとは、知的なハンデはないものの聴覚にハンデがある子供たちが、視覚的な情報での理解から抽象的な耳から入る言葉での情報で学習が進むようになる小学校3~4年生の時期に、学習の理解が難しくなることから、こう表されたそうです。

ですが、これは、子供たちの成長過程と大きく結び付いていることであり、上述の通りどの子供にも関係することです。


6.9歳の壁を乗り越えるために大切なのは

9歳の壁を乗り越えるために必要な時期、それは幼少期です。

幼少期にどう遊び、どう過ごしてきたか、それが、ここに現れます。

能は10歳頃までに急速に発達し、以降の発達は穏やかになると言います。

そして、考える力が最も伸びるのは、吸収力の高い幼少期です。

幼少期に大切なことは、まず、生活リズムを整えることです。

早寝早起き、しっかり朝ご飯を食べること、など規則正しい生活リズムを作ることで成長に不可欠なホルモンが分泌され、脳の大切な発達が促されます。

お母さんやお父さんとの触れあいもとても大切です。

そして、手足、目や耳、五感をたくさん使って遊ぶことです。

五本の指をしっかり使って体を動かすことで、能が様々な体験を蓄積していきます。

そして、大切なのは、保護者が「子供は遊ぶのが仕事」であることを肝に命じておくことです。

子供にとっての、遊びは勉強です。

やりたいこと、興味のあることにっくり取り組む中で、学ぶのです。

集中力、もっとしたい、もっと知りたいという自分の中の意欲、どうしてだろうと疑問をもって考える力などたくさんのものを身に付けます。

これが、小学校に入ってからの学習意欲や思考する力、問題解決能力になっていきます。

まさに、9歳の学習面を乗り越える力になり「これが好き」という思いを支え、心の成長の台座になっていくのです。

この遊びは、親が指示してさせるものでは意味がありません。

大人目線で介入したり強制させたりするものではないのです。

でも、寄り添うことは大切です。

親も時に一緒になって、楽しさを共有しながら、仲間として提案したり、手を出しすぎないようにしたりながら思いきり遊んでください。

そして、幼児期なりに子供は人とかかわる力を身に付けていきます。

4~5歳にもなるとルールがあることを楽しめるようになり、鬼ごっこや集団での遊びを楽しむようになるでしょう。

幼児期には幼児期なりに、友達同士の中で育つものもあります。

9歳の壁のことを知って教育に活かしていこう

ここまで、9歳の壁とはどういうものなのかを中心に、幼児期に大切なことにも触れてお話をしてきました。

親の仕事は、子供を自立させていくことです。

我が子が壁にぶつかる姿をどう支え見守るか、具体的にどうするのか、悩ましいことも多いでしょう。

我が子を信じて、時には回りに相談しながら一緒に乗り越えていけるといいですね。