近年では、発達障害についての知識が多くの人に把握されるようになってきています。
見た目は普通の人に見えるのに、障害を持っているという人は、身近に多く存在しているものです。
今回はその中でもADHDという意外と多い障害について特徴を挙げてみましょう。
ADHDの人はじっとしていることが苦痛
ADHDの人は、衝動的に行動を起こしてしまったり、じっとしていなければならない時に立ってしまったりと、行動面で障害が現れてしまいます。
例えば学校生活などの集団の場面では、椅子に座ってじっと話を聞く時間、というものが与えられることがあります。
ADHDの人にとって、この「じっとする」ということは困難であり、苦痛を伴うものであることも。
そこに気になる何かが出てきたり耳にした時に、つい体が反応してしまって、行動を起こしてしまいます。
「今こうしなければならない」という暗黙のルールを守ることが出来ず、他の人とは違った動きをしてしまうADHD。
認知されていない時や、ADHDと診断されていない人は他者から「落ち着きのない人」「じっとしない人」というイメージを持たれてしまうでしょう。
ADHDの人は約束を守れず、遅刻することも多い
ADHDの人は、誰かと交わした約束を果たすことが出来なかったり、約束した時間に間に合わないというケースが多いです。
一般的に集合時間の数分前にはその場に着こうと、時間を逆算して行動に移す人が多いでしょう。
しかしADHDの人は、その逆算が苦手であり、中には待ち合わせの時間に準備をし始める、という人もいるほどです。
これは時間の管理が苦手なADHDの人にとっては、とても難しい行動であり、しようと思っていても出来ないのです。
ただこうしたことが続くことで、周りから約束を守らない人と思われたり、人のことを馬鹿にしている人と勘違いされてしまうことも多々あります。
ADHDの人は片付けすることが出来ない
潔癖症であるとかキレイ好きという訳ではなくても、部屋が汚れてきたり、足の踏み場がなくなってきたりしたら、大抵片づけをするでしょう。
ただADHDの人は片付けが苦手な為、一向に部屋は片付かず、むしろどんどんとぐちゃぐちゃな状態になってしまいます。
例えば、仕事から帰ってきて汚れた衣類をそのまま洗濯機に入れればいいものの、脱いだら脱ぎっぱなしにしてしまい、それがどんどんとたまっていきます。
たまった衣類は積み重なり、自分が着る服がなくなってようやく「あ、洗ってなかった」「片付いてなかった」と気付くでしょう。
自分が困る状況にならないと気付けない、自分のテリトリーも片付けられないという状況になり、不潔であるとかだらしないと思われることも多いのです。
ADHDの人は集中力はあるものの、切り替えることが難しい
自分の興味のあること、今意識をとられているものに関しては、異常なほどの集中力を発揮します。
集中している時に話しかけても、まるで何も聞こえていないかのような無視をし続ける人もいます。
没頭している中で、他にやらなければならないことや指示が来た場合に、意識を変えさせようとしても、切り替えが困難なケースが多いです。
子供の頃の見られる特徴として、違うことをさせようと思ったら泣きわめいて何分も何十分も反抗し続ける、ということもあります。
大人になってもこれは基本的に同じで、同時に二つ以上のことをしたり、瞬間的に気持ちを切り替えるということが困難です。
ADHDの人は忘れ物、失くし物が多い
約束を守れない、部屋を片付けられないの延長上にあるのが、忘れ物が多く失くすことも多いという特徴。
持っていかなければならないものを事前に準備したのにも関わらず、そのバッグごと忘れてしまったり、片付けていない為に自分がどこに何を置いたのかが分からなくなるケースも多いです。
ただ単に「忘れっぽい性格なのかな」と思っていても、このようなことは日常的に頻繁に起こる為、何をするにも自分が困る状況が多いです。
また常に頭の中で考えて、忘れないように努めていても、何かに意識をとられてしまったら、何を考えていたのかすらも忘れてしまいます。
ADHDの人は後先のことを考えられない
ADHDの人はとにかく衝動的な行動が目立ってしまいます。
その点から言うと、衝動的な為に、後先を考えて行動することが出来ないという問題にも繋がります。
人は大抵「こうしたらこうなるだろう」という予想をしながら常に行動に出ているもの。
しかしADHDの人は「こうしよう」が先に来てしまい、その後どうなるかまで把握して行動はしていません。
この行動によって結果的にミスをしてしまったり、勘違いによって行動を起こしてしまったりと、いらない問題もよく作ってしまいます。
ADHDに当てはまるかを確認しよう
ADHDは、見た目ではもちろん分かりません。
そして言葉は正常に話せたり、コミュニケーションをとったりは出来る為、それが障害であるということに気付かず、大人になってから叱られることが多くなったという人も多いです。
どのように向き合っていくべきか、家族や友人らと話をしてみると良いでしょう。
「ADHDの人の特徴とは?症状や接し方」への感想コメント一覧
子供の友達にもADHDと診断された子がいたので、とても参考になりました。
見通しのきかないことや気持ちの切り替えが苦手だということで、親御さんも悩んでいらっしゃるようで、対処の仕方など世間的にも認知され、理解されるようになればと思いました。
子供が出来てから良く耳にする様になりました。こういう性格だ、ダメな人だとか決めつけるのではなく、病気の事をしっかりと社会全体で認識出来、ケアしていける様になると良いなと思います。
身内におります。時間の観念や物事への取り組み方への姿勢が常人とは確かに、かけ離れています。一つの事だけに異常な集中力があったりします。何かいい方向にこの能力(?)が使えると良いなと思います。
自身がそうであると、もう30もすぎてから診断を受けました。今までたくさんの人にご迷惑をおかけし、めちゃくちゃ怒られて生きて来ました。自分では必死なのに、マジメにやっていない!ふざけるな!なめている!と散々でした。辛く苦しかったです。今はその理由がわかり、「ほらやっぱり!自分は頑張っていたのは嘘じゃない!」という気持ちと、「もう一生なおらないのか。。」という絶望感と半々です。普通に生まれたかった。