冬は特に空気が乾燥している季節ですが、肌の乾燥によるかゆみだけでな く、鼻の中の粘膜が乾燥してしまい、カサカサになっていると感じる事はありませんか?
鼻の中がむずむずしたり、鼻水がでるわけではないのに鼻をかみたくなくなる様に感じたりするこの状態は「ドライノーズ」と呼ばれます。
乾燥するだけではなく、ぴりぴりと痛みを感じたり出血したりと言った症状が現れますが、このドライノーズの原因や対処法は何なのでしょうか。
空気の乾燥
冬は外の空気が乾燥していますが、部屋の中も暖房の使用によりかなり乾燥しています。
本来であれば、適正な湿度は40-70%だと言われます。
ホテルに滞在した時にいつもより喉がかわくと感じる事はありませんか。
例えば石油ストーブを使用すると乾燥しないと言われますが、それは石油は炭素と水素でできているからです。
石油を燃やすことで二酸化炭素と水蒸気が発生するので、部屋が暖まっても乾燥する事はありません。
しかしホテルに代表される様に、部屋で石油ストーブを使えない場所や最近では一般的な家屋でも、室内でエアコンを使用する事が多くなりました。
実はエアコンを使用することでは空気中の水蒸気量は変わりません。
しかし温度が上がる事で空気中が抱える水分量は減ってしまう性質と、石油と違って水蒸気も発生しないことがエアコンの使用が乾燥すると言われる原因なのです。
その乾燥した空気を鼻から吸い込む事で鼻の内部の粘膜が乾燥してしまい、ドライノ―ズが起こるのです。
本来なら鼻の粘膜に外敵を退治する免疫があるのですが、ドライノーズの場合はこの免疫部分が乾燥して機能せず、痛みや出血を伴う事があるだけでなく風邪をひきやすい等と言った恐れがあるのです。
部屋の加湿
部屋の乾燥がドライノーズの大きな原因の一つです。
その為予防や対処法としては、特に冬の乾燥の時期の加湿をお勧めします。
乾燥が進んだ部屋の湿度は20%にもなると言われており、適正な湿度の半分にもなります。
加湿をする為に最も簡単な方法は加湿器を置く事です。
しかし加湿器は意外とかさばる為全ての部屋に設置する事が難しいと言う場合は、観葉植物を置く事もお勧めです。
植物は根から水を吸い上げ、葉から水を蒸発させます。
つまり観葉植物は部屋の乾燥を和らげてくれる効果もあるのです。
また部屋に洗面器やコップ等に水を入れたものを置いておく、洗濯物や濡れたタオル等を部屋に干しておくことも効果があります。
大切な事は部屋に水分を発生させる事ですので、お客様をお迎えする時には霧吹きを利用するなど時と場合によって使い分け、適正な湿度にする事がドライノーズの対処法の1つです。
ドライノーズスプレーやクリームを使用する
根本的な解決にはなりませんが、ドライノーズが進み痛みを感じる場合は専用のスプレーやクリーム等を使用しましょう。
粘膜が乾燥してしまい、免疫効果がないままでは細菌が体に入りやすくなっています。
専用のものがない場合は保湿効果の高いワセリンを綿棒等にとり鼻の内部に塗る事で、保湿効果が長くなり、ドライノーズの症状が緩和されます。
しかし、アレルギーを持っている人は市販のものを使う事で悪影響となる場合がありますので、必ずお医者様に相談してから使用してください。
又お風呂に入る時に湯船に15分ほど浸かる事で、大量の蒸気を吸い込む事ができます。
スプレーやクリームを鼻に直接塗る事は気が進まないという人は、お風呂につかりながら深めの深呼吸を鼻で繰り返しましょう。
そうすれば、簡単にお風呂のひと時を利用して鼻の内部をうるおす事ができます。
忘れてはならないのは、外出時にはマスクを着用する事。
マスクは保湿効果がありますので、風邪の予防だけでなくドライノーズの予防にも着用を心がけましょう。
食事のバランスを気をつける
老化が1つの原因とも言われるドライノーズは、明確な治療法が発見されていないとも言われています。
その為外からのケアである室内や鼻の内部の保湿と共に、体の内部からもケアをしましょう。
栄養素で言うと、納豆やヒジキ等に多く含まれている鉄分、しじみやシイタケ、うなぎ等に多く含まれているビタミンB等が粘膜の形成に欠かせない栄養素です。
ビタミンAも粘膜の形成に必要ですが、レバー等の肝臓に含まれている事が多く、食べる量には注意したい食品です。他には小松菜、ほうれん草、ブロッコリー、人参などの緑黄色野菜はカロチノイドという鼻やのどの粘膜を強くしてくれる成分が含まれており、ドライノーズの悩む人は特に積極的にとりたい野菜です。
偏った食事をできるだけ改善し、バランス良く栄養を取る事が何よりも大事ですが、難しい場合はサプリメント等を使用して、足りない栄養素を補いましょう。
悪化すると痛みや出血を伴うドライノーズですが、未然に防ぐためにもまた改善する為にも一番の方法は部屋の加湿と保湿です。
本来風邪等のウィルスから守ってくれるはずの粘膜が機能しない事で、簡単に風邪ウィルスが体に入ってきてしまい、体が危険にさらされてしまいます。
その為マスクを着用し、部屋を心がけ風邪からもドライノーズからも体を守りましょう。
「鼻の乾燥(ドライノーズ)を改善する方法」への感想コメント一覧
この記事を読んで自分もドライノーズかもと気付きました。免疫が下がって風邪ひきやすくなるのは困るので、マスクに加えて加湿と食事にも気をつけようと思います。
やはり空気の乾燥が原因だったんですね。これからは夏なので、さほど無いのかもしれませんが、ただ、他の要因もあるっていう事なので、この記事の内容を参考にさせていただき、できるだけドライノーズが発生しないように気を付けたいと思います。