誰でも一度くらいは、自分の先祖はどんな人だったのだろう、と疑問に思ったことありますよね。
代々伝わる家系図があるような家だったら年長者に聞けばわかると思いますが、普通は誰も知らなかったりします。
そこで今回は自分の先祖を知る方法をご紹介します。
除籍謄本で調べる
日本には戸籍制度があります。
戸籍は人が生まれてから死ぬまでの家族関係を登録して証明するものです。
役所は150年前までの戸籍を保管していますから、その戸籍を取り寄せれば、自分のルーツがわかります。
やり方は難しくありません。
本籍地の役所に出向いて窓口で請求するか、郵送で取り寄せるだけです。
誰の戸籍なのか書かなくてはいけないので、まず手始めに、曾祖父の名前で請求するといいでしょう。
取り寄せるのは、かつてその籍にいた人のことがすべて記載されている除籍謄本という書類です。
その際、理由を聞かれますので、正直に「ルーツを調べている」と言ってください。
先祖が本籍地を途中で変えていなければ、その住所を通じてどんどん過去に遡っていくことができます。
ひいおじいさんの次はひいひいおじいさんというように、戸籍に書いてある名前を筆頭者にしてより古い資料を請求していけばいいのです。
本籍地を途中で替えて場合は、書類を見てどこから転籍しているかを調べ、その土地の役所に請求しなおします。
こうして、役所に保管してあるだけの戸籍集めると、江戸時代の末期ぐらいから現在に至るまでの家系図を作ることができます。
ちなみに除籍謄本の請求にかかる費用は一通につき750円です。
家紋と苗字で調べる
苗字の由来はいろいろありますが、祖先の出身地の地名、職業や屋号から来ているのもが多いので、苗字から先祖がどこでなにをしていたのかが分かります。
おおよそ30万もあるので、区別がつきやすいのが苗字です。
変わった苗字になると日本に数百人、数十人という単位になりますから、それだけルーツが特定しやすくなります。
家紋も苗字ほど多くはありませんが、血筋を区別するのに使えます。
苗字と家紋を組み合わせれば、より精度が高い調査が可能です。
図書館に行けば、苗字や家紋を研究した本が何冊もありますから、これらを活用して調べましょう。
祖先の住んでいた土地に行って調べる
祖先の住んでいた土地の図書館に行ってみましょう。
そこで地元の資料のコーナーに置いてある、町史、村史の本を調べます。
祖先がお寺の建設に関わったとか、何かの賞をもらったことがあるとか、そんな過去に輝かしい業績がある場合は資料に載っていることがあります。
菩提寺で過去帳を見せてもらうこともルーツを探すいい方法です。
ご先祖様の供養を兼ねて訪ねてみてください。
また、少し勇気が要りますが、近所に住んでいる同じ苗字を持つ人に尋ねてみるというのも手です。
そういう人は親戚ではなくても同じルーツを持っていることが多いのです。
「○○という名前の由来を探しているのですが」と言えば、知っていることがあれば教えてくれるでしょう。
DNAで調べる
遺伝子検査で親子関係を証明できることはよく知られていますが、ルーツ探しにも使うことができます。
細胞の中の含まれるミトコンドリアDNAは、母親からその子供にかたちを変えずにうけつがれるので、それを逆にたどっていくと、先祖にまで辿り着けるのです。
世界には60億人の人がいますが、DNAのタイプで分けるとだいたい35のグループに分けられ、日本人はそのうちの9のグループから成っているといわれています。
日本は海に囲まれていますから、ひとつの民族だと思っている人も多いのですが、実は時代の移り変わりにしたがって、いろいろな人間の集団が外から入ってきています。
遺伝子検査をすると、自分の祖先はどのグループに当てはまるかがわかります。
中国大陸からやってきたのか、南から海を渡って来たのか、シベリアから朝鮮半島を経てやってきたのかという具合です。
自分の先祖のことを知ろう
自分と過去とのつながりをどこかで見つけることができたら、それはあなたにとってとても価値のあることになるでしょう。
人は今を生きているだけではありません。
過去、現在、未来、という時間のつながりの中に生きているのです。
たまには後ろを振り返ってみるのも楽しいですよ。
「自分の先祖やルーツを知る方法」への感想コメント一覧
先祖の調べ方って意外と身近な方法もあるんですね。
歴史上には有名な人物が星の数ほどいますから、調べてみたら「なんとびっくりあの人が先祖」なんてことが起こって誇らしい気持ちになれるかもと思うと気になってきました。