当事者意識とは、事柄に自分が関係していると理解している事を指します。
日本には、生まれた時からの性格や環境が原因で、当事者意識を持たない人が増えています。
こうした人達の意識を変える事は容易ではないのですが、本人による意識づけ、周りの協力によって変える事は十分に可能となります。
責任を持たせる
当事者意識を持たない人の特徴として、責任感が欠如しているといった事が挙げられます。
仕事を例にして考えてみると、企画やプロジェクトの一員になると同時に、メンバー一人一人に役割が与えられ、それを責任持って全うする事が必要となってきます。
ですが当事者意識を持たない人のほとんどはそこに「面倒くさそう」であったり「責任を負いたくない」いった気持ちが生まれます。
このような人達にはまず、自分に与えられる役割をはっきり理解してもらい、その役割を他メンバーにも共有する事が必要となります。
そこでまず、そのプロジェクトにおける「メンバー相関図」といったものを紙にして使用する事が効果的となります。
大切なのは「紙にする」というところです。
口頭だけで伝えると、中には「知らなかった」等といった言い訳をする者が現れます。
ですのでしっかり紙にして周りと共有し、あなたにはこういった役割があり、当事者意識を持って取り組んでもらわないといけない、といった事を伝えましょう。
自分の役割にしっかり責任感を持つといった意識づけを行います。
またその仕事の重要度についても伝える、なお良いかも知れませんね。
決断をさせる
当事者意識を持たない人の中には、自分で決断をする事が苦手だという事が多いです。
極端に言えば、明日着る服を家族に選んでもらったり、外食の際にメニューを決められない等。
こういった人に急に当事者意識を持たせる事は簡単ではありません。
そうさせる為にはまず「選択肢」をいくつか与えてあげて、そこから選ばせる事が良いでしょう。
どっちを選んでも誤りではないという事を予め伝えてあげて、こっちを選ぶとこうなる、こっちだとこうだ、等といった助言を与えてあげる事もまた良いでしょう。
それと同時に、自分で決めた事に対しては責任を持たなければいけないという事をはっきり伝えてあげましょう。
必要性を伝える
当事者意識を持たない人は、仕事だけではなく日常生活においてもそうであるという事がほとんどです。
家族、友人、恋人等身の周りの様々な人間関係の中でそれは現れます。
待ち合わせに必ずと言ってよい程遅刻をする人。
問題が発生した際に「自分は関係ない」と無関係をアピールする人。
こういった事が例として挙げられます。
こういった人達は、実は非常に「単純」といった性格を持ち合わせている事が多く、その人の「必要性」を本人に伝えてあげると劇的に行動が変わるといった一面が見られます。
「あなたしかいない」等「あなただけ」といった言葉を伝える事で、自然と当事者意識を持たせる事が可能となります。
当事者意識を持たない人には、本来「自分じゃなくても大丈夫だろう」といった思いを持っている事が多いので、自分に対する「必要性」をアピールされる事によって今までの意識が変わるのでしょう。
当事者であるという事を言葉で伝える
例えば日常生活や仕事の場において何かトラブルが発生した際、当事者意識を持たない人の中には、完全に自分が悪い事を理解はしているのに「無関係だ」といった態度を取り続ける悪質な人も存在します。
連日のニュースでも、事故や犯罪のような深刻な問題であるのに、自分は無関係だと言い張る人がいますが、こうなってしまうと手のつけようもなくなってしまいます。
まずは問題発生時に「あなたのせいでこうなった」というように「あなたが当事者である」という事をしっかり伝えましょう。
そこを理解してもらう為には何度も、大声で伝えても構いません。
初めは無視を続けるような人も中にはいるかも知れませんが、伝え続ける事で当事者意識を認識してくれる可能性が大きくなります。
面倒な事や、嫌な事から逃げたくなる気持ちは人間誰にだって存在しますが、いつかはそれを認めなくてはなりません。
その手助けとなるよう、私達が根気強く接する事も大切なのでしょう。
失敗について考えさせる
自分はその問題に無関係だと責任逃れをする人にとって大事なのは失敗に対する「フィードバック」となってきます。
何が原因でこうなってしまったのか、といったプロセスをまず振り返り、次また同じ事が繰り返さない為にはどうするべきか、と段階を踏みながら理解させていきます。
何か悩みを抱えているような場合は寄り添って話を聞いてあげ、必要に応じてアドバイスをしてあげると良いかも知れません。
また失敗は良くない事ですが、それを必要以上に責めてしまうと相手を追いつめてしまう事もあります。
ですので、何か褒める部分を見つけて褒めてあげる事も加えると、その人が持つ自尊心を守る事もできます。
当事者意識を持たせよう
身近にいるあの人の事だ、もしかして自分の事かも、なんて様々な思いが生まれた事でしょう。
当事者意識を持つという事は、その人の意識づけ次第で十分に改善されるものです。
ただその意識づけを行うきっかけを作るには、時に周りの人達の協力が必要不可欠となってまいります。
そういう人はそういう人、で割り切るのではなく、お互いが協力し合い、今より良い人間関係を形成できると素敵ですね。
「当事者意識を持たせる方法とは?指示待ちをさせない様にしよう」への感想コメント一覧
当事者であるという事を言葉で伝えてもなおぼーっとしていて、聞いていないんですよね。「周りがサポートしない」ことによって気付かせるのも手かと。