エアコンの寿命はどの位?10年前後が買い替え時かも

あらゆる家電製品の中でもエアコンは最も耐久性が高いと言われますが、そんなエアコンも機械である以上いつかは寿命が来ます。

エアコンが何年で寿命を迎えるかがわかれば、買い替え時期も判断しやすくなるものです。

内閣府の調査ではエアコンの平均使用年数が13.6年

エアコンの寿命を知る目安の1つとして、内閣府が毎年発表している消費動向調査が挙げられます。

その中の「主要耐久消費財の平均使用年数」にはさまざまな家電製品や乗用車の数字が示されていますが、2017年3月の調査によるとエアコンの平均使用年数は13.6年です。

2年前の調査では10.7年だったことを考えると、最近のエアコンは性能が向上して耐久性が高くなっている点が窺えます。

その数字は10年以上前に購入されたエアコンの性能を反映しているとも見られ、今後はさらに使用年数が延びる可能性があります。

そうした現状から判断すると今のエアコンは10年以上持つのが当たり前のように思われがちですが、この間に調子が悪くなったり故障したりして修理をした例も含まれているものです。

保証期間を過ぎている場合は高額の修理代がかかるのを避けられず、購入から10年に満たなくても故障したタイミングで買い替えを決断することは考えられます。

メーカーの補修用性能部品の最低保有期間は9年から10年

エアコンが故障する原因にはいろいろなケースが考えられますが、その中でもよくあるのがガス漏れで冷暖房が効かなくなるという症状です。

送風はできるのに冷房や暖房が効かなくなった場合には、まずガス漏れを疑う必要があります。

ガス充填だけなら2万円前後で済みますが、部品が故障したり劣化したりしているためにガス漏れが発生している場合は部品の交換費用も加算されます。

配管を交換するとなるとさらに数万円が追加される可能性も高く、保証期間外では下手をすると新品のエアコンが買えるくらいの修理代を請求される例も珍しくありません。

メーカーではそうした故障に備えて交換部品を用意していますが、大半のメーカーでは補修用性能部品の最低保有期間が9年から10年です。

この期間を過ぎると故障しても修理できなくなるため、生産終了から9年または10年がエアコンの寿命を判断する1つの目安となります。

冷媒回路の保証期間は5年としているメーカーが大半

エアコンは室内機と室外機を配管で結ぶ構造をしており、両方に熱交換器が内蔵されています。

凝縮器とも呼ばれる室外の熱交換器は冷房の際に圧縮機の力で冷媒を気体から液体へと凝縮し、その過程で余分な熱を放出するのが主な役割です。

液体となった冷媒は蒸発器と呼ばれる室内機の熱交換器に運ばれ、液体から気体に変わる際に室内の空気から熱を奪って冷房が実現されます。

暖房の際にはこれと逆の反応が行われ、室内に熱が放出されて部屋を暖めることができます。

冷房や暖房が効かなくなる原因の1つとして、ガス漏れの他にこうした冷媒回路そのものの故障が挙げられます。

この場合の修理は大がかりとなるため、費用も技術料や出張費を加えると10万円前後に達することを覚悟しなければなりません。

メーカーの多くは冷媒回路に5年の保証期間を設けているためこの期間内ならガス漏れも含めて無償で修理できますが、5年を過ぎたら修理代が高額になることから買い替えが視野に入ってくるのです。

消費電力を考えると10年から15年の間が買い替え時期

エアコンは使い方によっても耐久年数が大きく左右されるもので、ほとんど1年中稼働しているエアコンと1日に数時間程度しか使わないエアコンでは寿命を迎えるまでの年数も違ってきます。

高圧洗浄機を使ったエアコンクリーニングを定期的に実施するなどしっかりメンテナンスをしているエアコンなら、設計上10年以上は長持ちすると考えられます。

ただし最近のエアコンは10年以上前の機種と比較して省エネ性能が高くなっており、買い換えることで電気代を大幅に節約することも可能です。

資源エネルギー庁の資料によると2017年型エアコンの期間消費電力量は821kwhで、15年前と比べて86%、20年前と比べれば68%にまで減少しています。

12年から13年より前の古い機種を使っている場合は仮に故障がなくても、電気代を大きく節約できることを考えると買い替えを検討すべき時期に来ていると言えます。

エアコンの寿命は総合的に考えて平均10年

上手に使えば10年以上持つとも言われているエアコンの寿命は、以上に見てきたような点から総合的に判断する必要があります。

家電量販店の中にはエアコン購入の際に10年の長期保証加入を勧めている店が少なくありませんが、これはエアコンが購入から10年以上経過すると故障発生率が高くなる事実の裏返しとも考えられます。

10年以内であれば故障発生率も比較的低く、仮に故障してもメーカーの補修用性能部品保有期間内で修理が可能です。

10年以上経ったエアコンは部品の経年劣化が進んでいつ故障するかわからない上に、故障しても修理できない恐れがあります。

真夏や厳冬期にエアコンが故障してすぐに修理や交換ができない場合は、生活に大きな支障を来しかねません。

そうなる前にエアコンを買い替えておけば、夏や冬でも安心して生活できるようになります。

購入から10年以上も同じエアコンを使い続けているという人は、そろそろ買い替えを検討した方がいいでしょう。

エアコンの寿命を考えつつ買おう

エアコンの寿命は使い方によっても違ってくるため、少しでも寿命を延ばすには定期的なメンテナンスも欠かせません。

フィルターに埃がたまった状態で使い続けていると冷媒回路に大きな負担がかかり、寿命の目安とされる10年より早く故障してしまいます。

エアコンの寿命は使う人の心がけ次第でもコントロール可能です。

 

    「エアコンの寿命はどの位?10年前後が買い替え時かも」への感想コメント一覧

  1. 1. 名無しのイケジョさん2018/05/07(月) 15:52

    寝室のエアコンが10年以上になります。こまめにネットやフィルターの掃除をしているおかげで故障知らずです。最近、送風の音とか冷暖房に入るまでの時間がかかったりしています。そろそろ買い替えの検討が必要な時期かもしれません。

  2. 2. はな2018/05/23(水) 11:21

    電化製品は高いので買い替えに躊躇してしまいますが、電気代の事などを考えると、10年前後を目安に買い替えを検討した方が良さそうですね。もちろんフィルター掃除などのお手入れをして、少しでも長く使いたいです。

  3. 3. 名無しのイケジョさん2018/06/13(水) 14:30

    前に使っていたエアコンが10年経たないうちに水漏れしたので、こまめに掃除する必要がありそうです。補修部品が10年でなくなるのなら、やっぱり早めに買い替えたほうが良さそうですね。

  4. 4. 名無しのイケジョさん2018/06/13(水) 14:35

    最近のエアコンは本体も安く、省エネで良いものも多く出回っているので、現在使っているものの効率が悪くなってきたら、買い替えた方がお得なのですね。10年くらいを基準として、考えていきたいと思います。