地域限定社員のメリットとデメリット。パートや正社員とは何が違うのか

最終更新日:2016年7月14日

労働力の確保と企業活動の維持を目指すために設けられた地域限定社員。

現在は、アベノミクスの一環として主に大企業で続々と採用されているシステムです。

では、具体的には地域限定社員とはどういった雇用の形なのでしょうか。

地域限定社員のメリットとデメリットをご紹介します。

1.転勤がない

基本的に、大企業は国内から海外まで多くの支店を抱えています。

そういった企業の社員たちは、数年ごとに支店を異動することも珍しくなく、異動に伴う転居もよくあることです。

しかし、小さな子供を持つ家庭の場合はその負担は想像以上のものになります。

会社からの辞令自体が、異動の直前に出されることも多く、引越しや子供の学校の転校手続きなど短時間に多くのことをする必要があります。

また、子どもが数年ごとに転校を繰り返すことは、子供の友達関係や習い事、高校受験などに影響が出てきます。

そのため、ある程度子どもが成長した家庭では父親のみが引越しをし、単身赴任をする場合が多くなります。

しかし、現代では父と母と両親で子供を育てるという意識が非常に高くなってきているので、家族が離れて暮らすのを良くないと捉える人も多くいます。

また、現代では共働きが多く、母親の仕事の関係から父親の転勤についていけないといったケースもあります。

そういった人たちにとって、転居を伴う転勤がないというシステムはとても魅力的なものだと言えます。

また、現代は一人っ子家庭も多く、非婚者の割合も非常に高くなっています。

そのため、年老いた両親を残して、遠くの土地に転勤することに抵抗を感じる人もいます。

そういった人にとっても、転勤がないというのは大きなメリットだといえます。

転勤がないといっても、その定義は企業によってまちまちです。

具体的に通勤時間に制限を付ける企業もあれば、自宅から会社までの距離の制限を設ける企業もあります。

2.パート社員から正社員への道が開ける

ある程度子どもが成長すると、多くの主婦が社会復帰を試みます。

しかし、就職活動をしても正社員での採用は難しく、結局はほとんどの人がパート社員として働くことになります。

パート社員と正社員の違いは何でしょうか。

例えば、正社員は月給制、パート社員は時給制で働いています。

そのため、パート社員には有給休暇はなく、休めばお金はもらえません。

また、ボーナスなどの賞与ももらえません。

自らは保険に加入できないので、夫の扶養に入ったまま働くケースが多く、年間の所得を計算してセーブする人も多くいます。

それが、正社員になれば自ら社会保険、雇用保険に加入して働く事になります。

そのため、所得の上限に囚われることなく思う存分に働くことが可能です。

また、国民年金の支払額も上がるので老後にもらえる年金の額も格段に上がることになります。

また、家族がいる主婦の場合は転居を伴う異動や転勤が不可能なので、正社員になること自体を最初から諦める人もいます。

しかし、地域限定社員ならばその心配もないので、安心して正社員になることができます。

この地域限定社員の制度によって、今まではなかなか厳しかった主婦の正社員への復職の道が開かれるようになりました。

3.正社員よりも給料が低く設定されている

地域限定社員には転勤がありません。

しかし、同じ企業内には通常に採用された正社員の人たちも存在しています。

その人たちは、国内外の支店に数年ごとに異動するといった従来通りの生活を送っています。

普通に考えれば、この両者の給料設定が同じであるわけはないでしょう。

転勤、転居がない分だけ、地域限定社員の給料は正社員より少なく設定されているのです。

年収の上がり具合やボーナスなどにもこれは当てはまります。

4.解雇されやすい

もし、自分が配属されていた支店や支社が閉鎖された場合、正社員でしたら別の支社に異動することになります。

しかし、地域限定社員の場合はそうはいきません。

自宅から通える範囲に他の支社があれば良いのですが、無い場合は解雇される可能性が高いです。

また、あったとしてもその支社の人員が十分であった場合には、解雇されることもあります。

自分が設けた「自宅から通える範囲内の支店勤務を希望する」といった希望が足かせとなり、結局は自分の首を絞めることになってしまうかもしれません。

その辺をじっくりと考えて判断することが賢明だと言えます。

地域限定社員のメリットとデメリットを知ろう

このように「地域限定社員」という新しい働き方が出てきました。

最近では家族構成も、考え方も多様化してきました。

そのため、自分のライフスタイルと照らし合わせて、冷静にどのような働き方が自分に合っているのかを見極めて選ぶのが良いのではないでしょうか。

しかし、大きなメリットがある分デメリットも大きいので、そこも家族でよく話し合って決めるのが得策なのではないでしょうか。