秘書というポジションは、専属でついている上司の一番身近な存在です。
ただ企業トップにあまり接する機会がない方々にとっては、その仕事内容が大変気になりますよね。
そこで今回は秘書の仕事内容についてご紹介します。
上司のスケジュール管理とアポイントメントのセッティング
専属で働く上司のスケジュール管理は、完全に秘書に一任されています。
まず、電話やメールなどで、先方からアポイントメントの連絡があった場合、上司の日程が空いているかどうか、自ら確認することからはじまります。
そこで、上司に対し、先方の意向を伝えます。
日程において双方の了解が得られれば、場所と時間を確認し、それを先方に御連絡して、セッティングとなります。
この逆も同じで、先方に意向を伝え、了承された場合に、セッティングとなります。
決まった内容は、すぐにスケジュール(カレンダー)へ記載します。
この際に便利なのは、オフィススイートのアウトルックカレンダー機能を、上司と秘書が共有するということです。
こうすることで、秘書が上司の個人カレンダーに日程を書き込むことができます。
それにより上司は秘書によって記載されたアポイントメントが自らのカレンダーで確認できるため、リマインダー機能も利用でき(忘れ防止)、管理が大変楽になります。
ディクタフォーンとタイピング
忙しい上司では、ワードやメールに自ら文字をタイプすることが面倒だと考えてしまう方が大勢います。
そこで、上司が口語で話す内容を、そのまま即座にワードやメールに、秘書がタイピングするという「ディクタフォーン」という作業があります。
簡単な箇条書きなどであれば上司の手書きメモが渡され、それをタイピングする場合が基本。
長文の場合は、とりあえず整理する前にブレット方式で話したほうが楽だと考える上司が多いため、こうして口語をそのまま文字化することが要求されます。
また、ディクタフォーンは時間の節約にもなりますので、多くの方が実践されておられます。
高度なヒアリングスキルとタイピングスキルが必要となりますので、得意な方は腕の見せ所となります。
上司の私的な用事や家族の世話
仕事とは関係なく、上司の私的な用事を頼まれること、また上司のご家族のアシスタントを頼まれることもあります。
例えば、保険など書類の手続きや申請、ご家族のお買い物のお手伝い、ご子息の語学レッスン、ホームパーティーのセッティングなど。
上司との信頼関係によって依頼される用件は多岐に渡ります。
これらも仕事の一貫として理解し、スムーズに対応することで、ご家族からの信頼も得られます。
プレゼンなどの資料作成
決算期が近づく時期、あるいは投資家に対し新たな投資先のアイディアを発表する際には、プレゼンの資料作成が秘書に依頼されます。
まず、必要な資料を社内の関係部署から集めます。
例えば、新規プロジェクトに関するプレゼンが必要な場合、そのプロジェクトの管理を任されている中心人物となるアナリストへお願いするのが最適です。
企業専属のアナリストはあらゆるデータを管理しており、様々な分析を行っていますので、ほとんどの資料を揃えることが可能です。
必要なデータがあがってきたら、大まかに上司から提案されているアイディアを元に、パワーポイントで作成していきます。
企業ロゴがはいったテンプレートを使用する場合が多く、図の作成、エクセルシートの数値の連結されたグラフィック化など、間違いのないように作業を進めていきます。
完成するまでは、上司およびアナリストや関係する部署との確認作業が繰り返されます。
プレゼンがうまく行った場合は、それまでの緊張感が達成感へと変わります。
社内の連絡役
社内では企業トップに直接話をすることがなかなかありません。
秘書を通じて、なんとか話ができるタイミングを多くの方が模索しています。
秘書はどの社員に対しても常に公平でなくてはなりません。
当然、優先順位のつく案件やプロジェクトはありますが、許される時間がある限り、できるだけ企業トップと社員とのコミュニケーションの機会を作ることが大切です。
企業トップと社員全員のパイプ役でもある秘書は、マネージャーや部署のトップの方々からも信頼される立場です。
秘密厳守
直属の上司と秘書は、一番身近な存在ですので、まるで家族のような硬い信頼関係が築かれています。
家族のお世話、私的な交友関係、私的な用事などを任されておりますので、「秘密厳守」は秘書として大変重要な姿勢です。
また、どのような事態であっても上司の向いている方向へ自分のベクトルを向け、なにがっても上司についていくという心構えも必要です。
絶対に悪口や噂話には巻き込まれないという社内でのスタンス、そして常にコミュニケーションを大切にし、上司が集中して仕事ができるよう環境づくりを率先して作り上げます。
秘書の仕事は上司との信頼関係が大切
秘書の仕事についてご紹介しました。
企業タイプや業種や業界によって、少なからずとも仕事内容が異なるかと思いますが、秘書は直属の上司との信頼関係を築き上げることが一番大切です。
その信頼関係がしっかり築けるかどうかが、秘書の力量です。
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