人には、知らず知らずのうちに使ってしまう口癖があります。
本人は気が付いていないかもしれませんが、周囲の人は「また言っている」なんて思っていたりします。
では「若干」が口癖の人は、いったいどういう心理を抱えているのでしょうか。
それが理解できれば、本人も知らないその人の本心を知るきっかけとなるはずです。
自信がないので少々「幅」を持たせて起きたい
「若干」が口癖な人の心理にあるのは、実は自分の発言に自信がないという気持ちです。
そのため、後から「違っている」という指摘を受けないように、何か言う時に「若干」をつけてしまいます。
何かについて発言する時、どうしても事実と違うこともあります。
特に人数や大きさなど、誤差が生じやすくなるでしょう。
そういう時、相手が何も言わないのに「若干小さいかもしれない」とか「若干人数が変わるかもしれない」という風に言ってくる人は、自分が話している内容に対して、自信を持っていない証拠です。
その為、相手から何か言われる前に「若干」という風に言ってしまいます。
その言葉を付けることによって、多少の「幅」を持たせることができます。
人数が少し少なくなってしまい、準備したものが余ってしまったとしても「若干人数が変わるかもって言ったよね」と言い訳できると思っているのでしょう。
会話の中で、多少の差は、どうしても起きうるものです。
しかし、自分から「若干〇〇だから」と繰り返す人は、自分の発言に自信がなく、何か言われたら困るので、先にある程度の幅を持たせてしまおうと無意識の中にも思っているのです。
神経質なところがあってできるだけ「ぴったり」になるように伝えたい
「若干」が口癖な人の心理にあるのは、できるだけ「ぴったり」になるように相手に伝えたいという思いです。
そいう人は、少々神経質なところがあり、多少のずれを許すことができないのでしょう。
「明日天候が崩れる可能性がある」というと、何だか天気が悪くなりそうです。
しかし「若干」という言葉を付けて話すことで、天気が崩れる可能性はそれほど大きくないということが分かります。
色々な情報を伝えたいと思っているのですが、それが万が一事実とずれてしまうと、かえって相手に迷惑をかけてしまいかねません。
それでは申し訳ないと思い、若干という言葉を使って、できるだけドンピシャな状態を伝えようとします。
相手はそこまで気にしていなかったりするのですが、それでも神経質なところがあるため、どうしても「ぴったり」な量や数を表そうとします。
ですから「雨が降る可能性がある」とは言わずに「若干雨が降る可能性がある」と言ってしまうのでしょう。
自分を大きく見せたくてわざと小難しい言い回しをしている
「若干」が口癖な人は、相手に自分のことを大きく見せたいという心理が働いていることがあります。
頭の良い人と思われたいので「少し」とは言わずに、わざわざ「若干」という言い方をするのでしょう。
「若干」という言葉に似た意味を持つ言葉は、他にもいくつもあります。
「多少」とか「少し」でも、十分意味は通じますし、むしろそちらの言葉の方が相手に伝わりやすい場合もあるはずです。
「若干」は、やや難しくて硬い印象がありますから、普段の話し言葉では、もっとふさわしい言い方があります。
しかし、難しい印象を与える言葉を使うことで、周りの人に「言葉を知っている」と思わせることもできます。
「あの人は色々難しい言葉を知っている」と思われたいので、わざわざ「若干」という言葉を使ってしまいます。
自分という人間を、もっと立派な人物だと思ってもらいたい時は、人はつい小難しい言葉を使ってしまいがちです。
そうすることで「すごい」と思ってもらえたりするので、わざわざ「若干」と言ってしまいます。
相手に「変更があるかも」ということを知ってもらいたい
「若干」が口癖な人の心理にあるのが「少々変更があるかもしれない」という気持ちです。
それを相手に知ってもらいたくて、言葉に「若干」を付けてしまいます。
何かを伝える時「何だか変更がありそう」ということは、よくあります。
それを予測しているからこそ、つい「若干」という言葉を付けて、物事を伝えてしまうのでしょう。
こちらが「若干〇〇だから」と言えば、相手も「ああ、少し変更があるかも知れないんだな」という風に受け止めて、フレキシブルに対応しようとしてくれます。
相手がそのような感じでいてくれば、多少何かが変わっても、問題はありません。
万が一変更があってもうまく対応してもらえるように「若干」がくちぐせとなってしまいます。
相手に「変更があるかもしれませんよ」と、あらかじめ教えておきたい気持ちがあるから、つい「若干」が口癖となってしまいます。
いざという時に相手にもうまく立ち回ってもらいたいから、最初に変わるかもしれないということを伝えようとするのでしょう。
単に口癖となっているだけで何も考えていない
「若干」が口癖となっている人の心理には、実は何も考えていないということもあります。
ただいい慣れてしまっているだけで、深い意味を考えずに、ついつい「若干」と言ってしまいます。
一度口癖となってしまった言葉は、使わなくてもいいのに、つい言ってしまうことがあります。
本当は「若干」と言わなくてもいいのに、つい習慣になってしまい、どんな言葉にもつけてしまったりします。
そういう時、特に何か考えているわけではありません。
無意識のうちに、口癖となっている言葉を繰り返しているだけなので、特別に深い意味はないのです。
「若干」が口癖になっているからと言って、必ずしもその言葉を意識的に使っているわけではありません。
単に口癖となってしまい、何も考えずに使っていることもあります。
「若干」が口癖な人の心理を知ろう
「若干」が口癖な人の心理には、色々な気持ちが含まれています。
周りの人に「良く思われたい」という思いや、多少ずれが生じるかもしれないという「心配」な気持ちが、心の中にあります。
自然体というよりも、どちらかというと周囲を気にしている場合に、この言葉が口癖となりやすいと言えます。
この言葉が口癖な人は、少々神経が細かいところがあるかもしれませんね。
「「若干」が口癖な人の心理とは」への感想コメント一覧
効果的な使い方であると好印象ですが、連呼されると逆にマイナス印象。