これからの人生を共に歩む相手を選ぶ時「結婚相手」を選ぶか「パートナー」を選ぶかという2つの選択肢があります。
どちらを選ぶかによって、今後のライフスタイルが大きく変わってきます。
では、結婚相手とパートナーの違いとはどのようなものなのでしょうか。
正式な届け出が必要なのが結婚相手、届け出が必要ないのがパートナー
結婚相手は、役所に正式な届け出が必要になります。
結婚とは、2人が共に生活しながら人生を歩んでいくことを、法律で縛るという側面があるため、当人同士の合意だけでは、正式な関係性であるということが認められません。
婚姻関係を解消する際も、法的な手続きが必要になるので「別れたい」という思い付きの動機だけでは婚姻関係を解消することはできません。
言い換えれば「社会的な責任を伴う関係」が結婚です。
一方、パートナーは、法的な束縛がありません。
そのため、正式な届け出を役所に提出する必要がなく、人生を共に歩むと決めたその日から一緒にいることができます。
別れる際にも、関係解消の法的手続きなく別れることができます。
そのため、当人同士の合意だけですべてを決めることができ、関係を維持するにしても解消するにしても、社会的な責任は一切要求されないのがパートナーです。
結婚相手は大抵の国では男女の組み合わせが原則、パートナーは性別関係なく共に人生を歩むことができる
住んでいる国の法律によって違いますが、大半の場合、結婚相手は男女同士であることが原則です。
同性同士の婚姻関係を認めている国はまだ少なく、同性同士で家族になることを社会的に認められたいという場合は「どちらかがどちらかの養子になる」といった法律しか整っていない国が多いというのが現状です。
しかし、パートナーの場合は、性別は一切関係ありません。
お互いが合意しており、自分も「この人なら」と心を決めた相手であれば、堂々と関係性を維持することができます。
結婚相手とは同居することが原則、パートナーは別居のまま関係を維持することもできる
今は様々な結婚生活がありますが、原則として結婚相手とは同居生活を行うことになります。
人によっては別居の形を取る場合もありますが、これは当人同士及び家族全員が合意しているということが前提です。
夫婦が別居することに対してどちらかが不満を持った場合、法的な窓口に異議申し立てをすることができます。
このことは、結婚という物が社会的責任を伴う関係であり、法律によって縛られている関係であるということを物語っています。
一方、パートナーの場合は、必ずしも2人が同居する必要がないという関係です。
お互いが同居を望んだ場合はもちろん同居できますが、望まない場合は、別居のまま関係を維持することも可能です。
実際に、仕事や家族の介護など、お互いの事情を考慮して別居しながら、長年パートナーと良い関係を維持しているという人もたくさんいます。
結婚相手とは同じ姓を名乗るが、パートナーとは別姓になる
結婚すると「法的な家族」と認められ、どちらかの家にどちらかが戸籍を移すという形を取るようになります。
そのため、結婚相手とは原則として同じ姓をなのることになります。
しかし、パートナーは法的に認められた関係ではないため「どちらかが、相手の家の戸籍に入る」ということができません。
そのため、パートナーとはお互いに別の姓を名乗ることになります。
「仕事の関係で、結婚していることを周りに知られたくない」という人は、あえて結婚という形を取らず「パートナー関係のまま」という人生を歩む場合も多くなります。
自分の性を変える必要がないため、周りから「あの人は既婚者だ」と思われずに済むからです。
子どもが生まれた場合、結婚していればその夫婦の子どもとして認められ、パートナー関係のままだと「法的に認められない子ども」になる
2人の間に子供ができた場合、結婚していれば「夫婦の間にできた、法的に認められた子ども」として認知されます。
そのため、その夫婦の家族として戸籍に入ることができ、相続権も与えられます。
しかし、パートナー関係のまま子どもができた場合「2人の間にできた、法的に認められた子ども」ではなくなります。
親2人が同じ戸籍に入っていないため、子どもが戸籍に入る場合は、どちらか一方の親の戸籍にしか入れません。
戸籍上認められた片方の親から財産を相続することはできますが、もう片方の親の財産の相続権はありません。
このように、子どもができた場合、両親が結婚をしておらずパートナー関係のままだと、子どもにデメリットが生じる場合があります。
結婚相手とパートナーとの違いを知ろう
結婚相手とは「法律で結ばれた、社会的責任を伴う関係性を持った相手」であり、パートナーとは「法律的な縛りがなく、お互いが自由な選択をできる相手」です。
もちろん、どちらにもメリットデメリットがあります。
しかし、今はライフスタイルが多様化しているため、自分の人生計画や生活の事情を考慮し「自分は本当はどう生きたいのか」ということを踏まえながら、より自分に合った関係性を選ぶということが賢明です。
そのような選択ができる時代になったのも、社会の進化の1つであると言えるでしょう。
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