「今の若者は冷めている」この言葉を数年前からよく聞くようになりました。
よく観察すると、この「冷めている」にも3つタイプがあります。
一つは向上心、意欲がない。もう一つは現実的で夢がない。そして最後に「冷めている」ように装っている。
ではなぜこのように「冷めている若者」が多くなってきたのかご紹介します。
子供のときから満たされた環境にある
「今の子どもは4つの財布を持っている」と今の20代が子どもの頃から言われています。
4つの財布、これはつまり父親・母親・祖父・祖母と多くのひとから物を買ってもらえる状況にあるという意味です。
子どもが欲しいものが手に入らないということが少なくなっているのです。
昔のように何度も両親に交渉してはダメだと言われ、でもあきらきれずに食い下がり、手に入れたときの喜びも経験できず、努力もなく欲しいものが手に入る、この状況が続くと人間は欲がなくなってきてしまいます。
きっと執着も薄くなっていくでしょう。
実際にそのような子どもに欲しいものを聞いても即答することもないですし、欲しいものもころころと変わります。
せっかく買って貰ったものも大事にできず、すぐに飽きてしまうこともあります。
欲や執着が向上心や意欲に繋がっていくと考えられます。
それがない環境での子育てが多くなってきたのでしょう。
景気の低迷
高度経済成長、今の団塊の世代が現役でばりばりと働いていたとき景気は右肩上がりでした。
努力すると報われる日々、やればやるほど成果が出るのは当たり前で、明日への希望を持って毎日を過ごしていたのではないでしょうか。
しかし現在の景気は低迷しています。
今の若者は世の中の様子が下がっていく状況しか知らないのです。
上がっている様子を見たことがありません。
そんな社会で明日への希望を持って生きていける人は少ないのではないでしょうか。
そして、やってもやっても成果が出ることが少ないのが今の世の中の現状です。
それならば、やるだけ損だと思っても仕方ないことと感じます。
現状を維持すること、それが一番大事でそれ以上を求めてもきっと無駄足に終わってしまうと考えてしまいます。
下手をしたら現状の維持すら出来なくなる可能性があるなら努力はしませんよね。
実際に社長になりたいと夢を持つ若者は少なくなっていると聞きます。
管理職にすらなりたくないという話も聞きます。
現状維持できれば良いという考え方なんでしょうね。
冷めてるほうがかっこいいという風潮
漫画や小説、映画などに熱血漢の主人公が登場しなくなってきたのはいつからでしょうか。
もしそんな熱血漢が主人公であっても、そのクールな友達に人気を奪われていたりしますよね。
今の若者の価値観として努力したり、頑張ることが恥ずかしいと認識してる人が多い傾向にあります。
それよりも、なんでも卒なくこなす方がカッコいいとなっているのです。
そのような価値観なので、本当は努力してもそれを表に出さないようにしている若者も多いのではないでしょうか。
「冷めている」ように装っているのです。
これは自己防衛にもなっているでしょう。
少子化のこの時代、子供は大事にされ挫折を知らないまま大人になってしまいます。
プライドがやけに高い若者が多いのです。
怒らることにも慣れていないので異常にそれを嫌がりますよね。
でも社会での経験が少ない分、出来ないことが多いのは当たり前です。
それを認められない若者が多いではないでしょうか。
だから努力してないのだから、本気を出してないのだから失敗しても仕方ない。
その逃げ道を作るため「冷めてるふり」をしていることもあります。
冷めている若者が多い理由を知ろう
今このような「冷めている若者」が本当は一番もがき苦しんでいるのかもしれません。
「冷めている」イコール「弱さを隠している」とも言えます。
今の若者は理解できない、何を言っても響いてこない。
そう思っている人もいるでしょう。
今の若者を宇宙人という人もいるくらいです。
確かに警戒心も強くなかなか心を許してくれない若者が多いことも確かです。
しかし、その無表情の裏に隠されている苦しみを理解していきましょう。
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