裏ピースをやってはいけない理由。海外では失礼にあたることも

最終更新日:2015年5月1日

お国柄はさまざまですから、どんな行為が失礼にあたるのか、知らずにやっていることも多いもの。
あまり海外に知られていない、マイナーな失礼なら大目に見てもらえるかもしれませんが、
裏ピースのように「失礼にあたる国が多い」と幅広く知られている行為はやりたくないものです。

1.そもそも裏ピースは失礼なの?

最近、日本でタレントの裏ピースが話題になりましたが、実はピースも裏ピースも、失礼にあたる国があります。
日本ではまだ、そのことが広く知られていないのです。

ピースサインの起源は諸説ありますが、第二次世界大戦が始まりという説が多いようです。
当時のイギリスの首相チャーチルがドイツに勝利したとき、ビクトリーを示すVサインをしたのが有名になって広まり、ピースサインに変化したといわれています。

日本に原爆投下が行われたときも、チャーチルが記者団に向かってVサインをしたと伝えられていますので、日本ではピースサインを嫌う人が少なくありません。

チャーチルのいきさつとは関係ありませんが、ギリシャでは「犯罪者」を示すのにピースサインを使います。
もともとギリシャにあった風習のようなものです。

他にもさまざまな理由で、欧米ではピースも裏ピースも最大限の侮辱とされており、日本ではそれを知る人が少ないのです。


2.裏ピースが失礼なのはどこの国?

日本では、ピースは友好、裏ピースは失礼と感じる人が多くいます。

もともと海外では両方とも失礼ですが、裏ピースは日本国内でもやらない方が無難そうなのです。

裏ピースが失礼にあたる国として、もっとも知られているのがイギリスです。
「日本では土足で家に上がると失礼」と同じくらい「イギリスでは裏ピースが失礼」で知られています。厳禁と考えた方がよいでしょう。

裏ピースが欧米で最大限の侮辱とされているのは、百年戦争に起源があるといわれています。
イングランド軍の弓兵が、現在の日本の裏ピースに相当するサインで、敵であるフランス軍を挑発していたのです。

百年戦争と無関係に、もともと欧米で裏ピースは性的な揶揄・侮辱とされています。
この場合、失礼にあたる国では「少しだけ失礼」ではなく、「最大限の侮辱にあたる」ので、より注意しなければならないのです。


3.ピースはOK、裏ピースはダメということ?

ピースを友好のサインとしているのは日本くらい。裏ピースは日本人でも失礼だと感じます。
日本だけに「ピースサインは友好のサイン」が広まってしまったのは、写真が原因でした。

現在の日本では、写真もビデオも手軽に撮影できますが、昔の日本では「フィルムカメラ」は高価で贅沢な道具。
よほどのお金持ちでもなければ、めったに買えるものではありませんでした。

フィルムカメラの価格が下がり始め、一般家庭でも買える道具となったのは、昭和の時代になってから。
誰もが気軽に写真を撮るようになりました。

同じ頃、たまたまタレントがテレビコマーシャルでピースサインをしてみせたことから、
「写真を撮るときはピースサインをしなければならない」と口コミで広まったのです。

当時のメディアはテレビやラジオ、新聞くらい。
カラーテレビが登場してまもない時期ですから、コマーシャルの影響がきわめて強かったのです。


4.裏ピースが失礼だと知られていない理由は?

昭和の時代、カメラは買える値段になりましたが、海外旅行は超高額商品。現代のような格安ツアー・格安航空券はありません。
特別な仕事に就いている人以外、日本人にとっての海外旅行は、人生に一度あるかないかの大冒険でした。

大半の日本人が海外を経験していないのですから、日本に「ピースサインは海外では失礼」という情報が入ってきません。
その一方で、フィルムカメラの普及についていく形で、ピースサインの形だけが全国に流行・定着していったのです。

格安海外旅行が宣伝されるようになったのは、昭和から平成に入るころ。
インターネットの普及が始まり、LCC(格安航空会社)の活躍が始まりました。

海外で仕事をする人、娯楽目的での海外旅行が当たり前のこととなり、
「海外では何が失礼にあたるか」の情報が、豊富に得られる時代となったのです。


5.なぜ裏ピースだけが話題になる?

現在、裏ピースがとりざたされるようになったのは、海外で何が失礼か、情報が得やすくなったからです。

同時代にデジタルカメラが普及し、フィルムカメラを経験していない世代に「裏ピースをすると小顔に見える」という口コミが広まります。

海外旅行がこれだけ普及したのですから、海外でどんなサインが失礼か、情報が出回りそうなものですが、実際にはそうはなりませんでした。

口コミを広げたのは、日本の女子中高生だといわれています。年齢が若いので、海外旅行の経験がほとんどありません。
海外ではどんなサインが失礼か知らないまま、「小顔に見える」の情報が広がったのです。

女子中高生が裏ピースをしたい理由の多くは「自分が小顔に見えて素敵だから」。
しかし、裏ピースをした手を顔の横に置いたとき、顔の横になにも置いてないとき、どちらの顔が小さく見えるか、検証したデータはありません。

たまたま目について、気に入った情報だから信じたくなる。
気持ちはわかりますが、ほどほどにしたほうが良さそうです。