同調効果って何?他の人と流される心理を知ろう

最終更新日:2016年7月11日

みなさんも自分の意見を変えてしまった経験はありませんか?相手の意見を聞いて自分のより優れていると納得したり、納得できないけれど場の雰囲気に合わせて意見を変えることは、日常生活では珍しくありませんよね。

また、憧れている人物の言動を見て簡単に自分の意見を変えてしまうこともあるでしょう。

それらは同調効果と呼ばれる心理的な作用だったんです。

1.同調効果とは

同調効果がもっとも顕著に現れるのが「流行」です。

かつて日本の女子高生の間では「ガングロ」と呼ばれる文化が流行りました。

真っ黒に日焼けした上に奇抜なメイクを施すガングロ文化は日本の大人たちや外国人から奇異に思われましたが、若い女性たちは意に介さず、瞬く間にガングロ文化が浸透しました。

しかし、同様にある時期から潮が引くようにガングロ文化が廃れて、今ではまったく見なくなりましたよね。

この奇妙な現象が同調効果によるものなんです。

ガングロが流行した時も、大多数はさほどガングロの良し悪しは考えてなかったのです。

ただ皆がガングロにしているから真似て、皆がやめはじめると続ける理由もないので自分もあっさりやめてしまう。

その中心には確固たる意思でガングロを始めたり、逆にやめた人々がいるんでしょうが、大多数は周囲に合わせていただけです。

そんな簡単にあれだけのブームを生み、また終わらせるのが同調効果です。


2.追従による同調

相手の意見に納得していないにも関わらず、相手に嫌われたくないという思いや、場の空気を壊したくないという配慮から、自分の意見を変えてしまうタイプの同調です。

本心では納得しておらず、表面上の意見を合わせているだけなので、相手やある集団から離れたり、周囲の状況が変わると、簡単に同調効果が消えて本来の自分の意見を取り戻します。

大きな流行があっさり終わる場合は、こうした追従によって表面的に同調していた人々が全体の大多数を占めていたことが理由です。


3.内面化による同調

相手の意見を聞いた時に、論理的に考えて自分の意見よりも正しい、または優れていると判断して納得することが、内面化による同調効果です。

相手の意見を自分の意見として取り入れて内面化するため、より良い意見を自分や他人が提示しない限り、意見を変えることはありません。

もっとも建設的で正しいタイプの同調だといえます。

こうした同調ができない人々は、意固地になって自分の間違った考えにしがみついて大きな失敗を犯します。

とはいえ、歴史に残るような発明や発見をした人々は、誰の意見にも同調せず奇天烈な人物に思われてた例が少なくありませんので、内面化による同調ができない人物が悪いとも言い切れないのです。


4.同一視による同調

好きな人物、あるいは憧れている人物と同じ意見を持ちたい願望から、積極的に自分の意見を変えてしまうのが同一視による同調です。

女性が付き合う男性に合わせてファッションやヘアスタイルを変えたり、男性と同じ趣味を楽しむようになる事などが、同一視による同調効果です。

そのため、付き合っていた男性と別れたり、相手への好意や尊敬がなくなると同調効果も失われてしまいます。

あるアイドルやミュージシャンに熱狂している間だけファッションやメイク、価値観などを真似て、興味を失った途端に全部やめてしまうのがそうで、追従や内面化による同調と違って、自発的に突然やめる事があるのが特徴です。


5.同調効果の利用方法

教育同調効果は教育の現場でとても大切なものです。

教育とは、生徒が教師の言動を見ながら学習したり、集団生活に合わせて自分を社会化させる事なので、同調効果が必要になります。

納得できないけれど真似る、納得して真似る、尊敬する相手の言動なので真似るなど、いずれの同調効果も学校という場所では建設的に機能します。

恋愛や交友関係多くの人々は自分の考えや価値観に自信があります。

そのため、相手が否定的な態度をみせると不快に感じて、逆に肯定されると相手に好意を抱くものです。

つまり、好かれたい相手の言動を真似すると、高い確率で相手の信頼を勝ち取ることができます。


6.同調効果のデメリット

ネガティブ要素の同調同調効果には危険な側面もあります。

もし同一視の対象として尊敬や憧れを向けられる人物が危険な存在だった場合、危険なカルト集団が形成されます。

そして、リーダー的人物の本来なら白い目を向けられる狂気的な考えや価値観が、同一視による同調効果によって集団に伝播します。

そのように生まれた大惨事は歴史上いくつも存在します。

異論が潰される同調効果が発揮さた状況の問題点は、異論が潰されやすい点です。

この考えこそが素晴らしい、この考えに合わせよう、この考えを自分も共有したい‥いずれのタイプの同調効果でも、人々は一つの意見でその場が染まる事を望んでいます。

そのため、異論を提出した人物は邪魔な異物として集団に排除されやすいのです。

同調効果を活用しよう

同調効果についてご説明しましたが、海外から組織力や団結を賞賛されることの多い日本は、外国よりも同調効果が働きやすい国なのかもしれませんね。

同調効果を知っておくことで、自分の本音と周囲に流されて言った意見の違いを自覚したり、友好関係を結びたい相手に自分の言動を寄せて信頼や好意を勝ち取ったり、多くのメリットがあります。

是非みなさんも、日常生活で同調効果を利用してみて下さい。