ふとした拍子に、室内に大量に入り込んでいるのを目にするヒメアリ。
毒などないと分かっていても、十数匹にも及ぶ集団に歩き回られたり、刺されたりしては、放置するわけにいきません。
ヒメアリを駆除する方法について、状況別にご紹介します。
ヒメアリの生態と実害
ヒメアリは、金色の体表と、体全体に対して不釣り合いなほどに大きく、黒い腹部を持つ虫です。
雑食性で、特に糖分を好み、花の蜜に集まる例も確認されています。
野外では植物の隙間や、石の下などに生息していますが、家屋内に生じた様々な隙間などに営巣する事もあり、時には家の中にまで侵入してきます。
これは、暖かい場所を好む習性がある為で、冬などは暖房を聴かせている家などによく集まります。
その旺盛な食欲で、保存された食品や、植えてある植物などをかじって台無しにしてしまう為、複数で現れた時の影響は馬鹿にできません。
また、物だけでなく、人間に対しても平気で噛み付いてくる習性があります。
特に女性の場合、生理的な面からも嫌悪感を抱く方は大勢おられますし、赤ちゃんがいる家庭では、体内に入ってしまう可能性もあります。
従って、見つけ次第、早めの対応が必要です。
ヒメアリ対策は巣を潰すことが肝心
ヒメアリを発見した場合、もちろんその個体を処分する事も必要ですが、それ以上に重要なのは、拠点となっている「巣」を排除する事です。
ヒメアリに限らず、アリというのは群生生物ですから、見かけたのが少数でも、その近くには集団が生活する巣が必ずあります。
殺虫剤などを使用して目に見える個体だけを処理しても、巣がある限り被害は無くなりません。
また、ヒメアリは、餌を発見すると、その個体が仲間を大量に呼び寄せる上に「餌がここにある」と一度でも認識した場所には、繰り返し侵入する性質があります。
この為、発見した数匹を処分したとしても、後続のアリ達は次々と現れますから、結局は大量の群れに対処しなくてはならなくなります。
最終的には、発見して潰しては現れ、また新たなアリが…という、いわゆるイタチごっことなってしまいます。
被害を確実に防ぐ為には、殺虫剤や防虫剤などの手段で現状の被害を防ぎつつ、大元となっている巣を、何らかの形で処分する、という事が必要になります。
ヒメアリの侵入を防ぐには
集団で暮らすアリを、一朝一夕で全て駆除する事は困難です。
いずれは巣を発見し排除しなければならないにしても、それとは別に、今も入り込んでくるアリの群れをどうするかという事が問題です。
侵入防止という点で言えば、ヒメアリが避けたがる臭いを配置するという方法が考えられます。
比較的有効とされるのは、アルコールスプレーかミント水、ハッカ水などで、これらをアリの出現した場所、あるいは通り道と思われる場所に噴霧し、拭き掃除をすると、侵入防止の一助になります。
また、侵入口を固く塞いでおく、糖分を含んだ食品などは必ず密閉して保存し、決して放置しない、などの対策も必要です。
ただ、これらの方法はいずれも一時的なものなので、当面の害を防ぎたいという場合に多く使われます。
ヒメアリの巣に有効な殺虫剤
仮に巣が発見できているのならば、それを直接排除するという方法も採ることができますが、ヒメアリはその身体の小ささ故に、見つけづらい場所に営巣していますし、巣別れしていた場合は一つを潰しても効果がありません。
根本的な対策として有効なのは、餌のある場所を見つけると、そこにマーキングをして、繰り返し出没するという習性を逆手に取り、毒餌などをわざと巣に持ち帰らせるというものです。
このコンセプトで作られたのが「アリメツ」や「アリの巣コロリ」といった薬剤です。
これらは通常の殺虫剤と異なり、巣にいるアリを全滅させる事を目的として作られています。
含まれている有効成分は遅効性である為、アリは警戒せずに仲間にも分け与え、結果として女王アリを含めた群れ全てを退治する事ができます。
どうしようもなければ業者へ依頼
上記のように、個人でもヒメアリを駆除する事はできますが、やはり相手が生き物である以上、例外は存在します。
一通りの方法を試してみて、それでも被害が減らないようであれば、害虫駆除を専門としている業者へ相談してみましょう。
何と言っても、彼らはその道のプロですから、効率や確実性という点では素人とは比べものになりません。
重要な点として、依頼先を選ぶ際には、必要な処理や、それにかかる費用などをきちんと説明してくれる業者を探しましょう。
建物の壁の中にまで巣を作るヒメアリは、大型の建物に発生してしまった時などは、専門家でも処理が難しい場合があります。
例えば、壁に穴を空けて薬剤を注入するなどの工事が必要な場合、費用と時間に加えて近隣への影響も無視できません。
きちんとした業者ならばその辺りも説明してくれるはずですので、相談の際には念頭に置いておきましょう。
ヒメアリ対策をしよう
アリの行動は全て、自然界でも珍しい程に働き続ける習性からくるもので、人間と生活圏が重なっているが故に、害虫と呼んで駆除されるのは、少々気の毒でもあります。
しかし、こちらの生活に実害を及ぼすのであれば、可哀想などとは言っていられないのも事実です。
被害が大きくならないうちに、的確な方法で駆除を行うようにしましょう。
「ヒメアリの駆除方法とは?家に入り込むヒメアリ対策をしよう」への感想コメント一覧
ヒメアリは非常に小さいですが、小さい分見つけづらかったりと確かに脅威です。何だかこそばゆいなと思ったら脚の上にいたりもするので、いつ侵入しているのか油断できません。業者に頼んだ方が確実かもしれません。
あまり見たことがないアリですが、小さくていったん侵入されたら厄介そうですね。アリは繁殖力が強いので、確かに巣ごと駆除した方が良いと思いました。
子ども達と楽しくパスタ作って、さあ食べよう!って粉チーズ掛けたら粉チーズの入れ物にヒメアリが大量に居てパスタが……(ノД`)