パソコンは仕事から趣味までいろいろな用途に使える便利な道具ですが、長く使ってるうちには調子が悪くなってくるものです。
パソコンの調子が悪くなる原因には単なる故障だけでなく、寿命ということも考えられます。
パソコンの寿命は平均5年
何年も使ってきたパソコンが電源ボタンを押しても起動しない場合や、頻繁にフリーズしたりエラーが発生したりするような場合は寿命が疑われます。
そうした不具合は購入して1年以内のような新しいパソコンでも起こり得ますが、その場合はパソコンの寿命ではなく初期不良か故障です。
パソコンの寿命は何年と一律に決まるわけではなく、1日平均の稼働時間が長いパソコンほど短い年数で寿命を迎えます。
同じ機種でも仕事で1日8時間以上使っているようなパソコンは、1日数時間しか使わないパソコンと比べると寿命がどうしても短くなるものです。
一般にパソコンの寿命が5年程度だと言われているのは、以下で述べるようにハードディスクの寿命と関係があります。
それ以外のパーツが寿命を迎えても交換することでパソコンを延命できるとは言え、多くの人にとっては自分でパーツ交換をするのは荷が重いものです。
業者を利用すれば交換費用が多くかかるため、買い替えを選択する人も少なくありません。
ハードディスクは4~5年が平均寿命
パソコンはCPUやマザーボードメモリハードディスクといったパーツを組み合わせて製品化されており、ノートパソコンの場合はこれに液晶ディスプレイやキーボードなども一体となっています。
それらのパーツごとに寿命は異なりますが、中でも最も寿命が短いと言われているのはハードディスクです。
ハードディスクはパソコンのデータを記録する最も重要なパーツだけに、パソコンの寿命はハードディスクの寿命に等しいとも言えます。
このハードディスクも使い方によって寿命が違ってくるため何年で寿命を迎えるかは一概には言えませんが、一般的な使い方だと4年から5年が平均的な寿命です。
特に仕事などで頻繁にデータの読み書きを行っているパソコンのハードディスクでは、4年よりも早く寿命を迎える例も少なくありません。
1分間に何千回転もしているために寿命が短いハードディスクと比べ、最近採用例が増えている半導体ドライブのSSDの寿命は10年以上と言われています。
電源の寿命は2万時間が目安
パソコンの寿命に直結するハードディスクの耐久力が限界を迎えると、データが正常に読み込めなくなってきてエラーが発生するようになります。
電源ボタンを押してもパソコンが起動しなかったり、しょっちゅうフリーズしたりするのもハードディスクの不具合を原因とするケースが大半です。
デスクトップパソコンの場合は電源ユニットが寿命を迎えた場合でも同じようにパソコンが起動しなくなります。
電源ユニットに使われているコンデンサという部品は寿命が2万時間と言われており、稼働時間が長いパソコンほど電源が早く寿命を迎えることになります。
1日8時間程度の使用なら7年近く持つ計算ですが、電源を24時間入れっぱなしのパソコンは2年程度で寿命が来ても不思議ではありません。
そのような場合でも他のパーツに問題がなければ電源ユニットを交換するだけで起動できるようになり、パソコン自体の寿命を延ばすことができます。
ノートパソコンのバッテリーは最短2年で寿命
ノートパソコンの場合はバッテリーやACアダプターから電源を取っているため、事情が違ってきます。
パソコン用のバッテリーにはリチウムイオンバッテリーとニッケル水素バッテリーの2種類があって、最近はリチウムイオンの方が主流となっています。
リチウムイオンバッテリーは100%充電すると充電回数500回で寿命となりますが、80%の充電で使用していれば2000回程度まで充電回数が延ばせるものです。
一般的にはACアダプターと常時接続しながらバッテリーも同時に装着して使用し続けた場合、2年から3年でバッテリーの容量が半減すると言われています。
ACアダプターはバッテリーよりも長寿命に設計されていて最近は10年以上持つ製品も登場していますが、使用環境によっても寿命は左右されます。
バッテリーとACアダプターはパソコン本体より先に寿命を迎えても、新品と交換することでパソコンを使い続けることができます。
液晶の寿命は3万時間前後
ノートパソコンは液晶ディスプレイと一体化しているだけに、この液晶が寿命を迎えた場合は保証期間外だと交換に数万円を要する例も少なくありません。
液晶パネル自体の寿命は3万時間とされますが、バックライトと呼ばれる部分の寿命は1万5千時間から5万時間までと幅があります。
1日8時間の使用なら、早ければ5年で液晶バックライトの寿命が来る計算になります。
液晶が寿命を迎えても交換すればノートパソコンを使い続けることは可能ですが、交換費用に数万円を費やすぐらいなら新品のパソコンと買い替えた方がいいと考える人も少なくないものです。
液晶のバックライトが寿命を迎えてもすぐに画面が表示されなくなるわけでなく、最初は画面が暗くなったり色が薄くなったりするような形で症状が表れるものです。
頻繁にONとOFFを繰り返したり極端な温度環境で使用したりすると液晶の寿命が短くなりますので、そのような使い方を避けてバックライトへの負担を軽減させるよう心がけていれば液晶が長持ちします。
パソコンの寿命が来たら買い換えよう
パソコンを構成するパーツにもそれぞれ寿命があって、特にハードディスクの寿命はパソコンそのものの寿命と直結します。
ハードディスクも含めた各パーツの寿命は、使用環境や稼働時間によっても変わってくるものです。
寿命を延ばすためにも、パソコンはできるだけやさしい環境で使うようにするといいでしょう。
また寿命が来たと思ったら、使い続けるよりも新しいものに買い替えましょう。
そうしないと突然使えなくなってしまい、データも取り出せないといった状況になる可能性もあります。
「パソコンの寿命は平均何年?構成するパーツごとにも寿命がある」への感想コメント一覧
今まで使ってきたパソコンで故障が一番多かった部品はやはりハードディスクです。購入時は3年程度の延長補償をつけています。補償期間内の故障なら部品交換で直しています。
パソコンの寿命ってこんなに短いとは驚きました。前のパソコンもしょっちゅうフリーズをしだして、我慢して使ってたけど、あの時すでに寿命だったんですね。ストレスがたまるので、新しいものに買い替えた方が早いですね。
会社の資産としてパソコンを購入した場合、償却年数は6年だったりする理由がよくわかりました。
経年劣化を原因とする買い替えの必要性もそうですが、今は技術革新が甚だ早く、ソフトウェアのバージョンの問題で、ハードウェア本体の交換を余儀なくされることもよくあります。
なので、いつでもすぐ移行できるような使い方が大切だと思います。
私が今使っているパソコンは、購入後4年経過しています。最近、Wi-Fiに繋がらないことがあり、サポートセンターに相談して得た回答が、「電池パックを外し、放電させる作業」でした。このブログの記事、非常に参考になりました!