「嫉妬」と「やきもち」、似たような言葉ではありますが、微妙にニュアンスが違いますよね。
その違いはどんな部分なのでしょうか?雰囲気的には、「嫉妬」の方がウエイトが重そうな感じがします。
今回は、「嫉妬」と「やきもち」の違いについてご紹介します。
やきもちは嫉妬の一つ
まず、大前提として覚えておきたいのが、やきもちは、数ある嫉妬の感情の中の一つということ。
たくさんの嫉妬の中から、やきもちに該当するのは、相手に好意があるかどうかです。
その相手の気持ちが第三者に向くことで、自分に気持ちが向かなくなることを恐れ、焦がれるような心境になってしまうのが、「やきもち」です。
この好意とは、恋愛感情に限らず、仲の良い友達や、家族などに対する好意も含まれます。
また、ペットなんかも飼い主が他の動物をかわいがると、やきもちを焼いたりしますよね。
このように、相手に対する好意から発するものを、嫉妬の中でも特に「やきもち」と呼ぶのです。
今回例に出すやきもちのケースは、わかりやすく恋人同士の場合を具体例として挙げて行きます。
嫉妬とは「妬み」のこと
今、世間一般で言われている「嫉妬」という言葉は、自分よりも優れているものや、自分が欲しいものを得ることができた人に対しての妬みや恨みなどを指します。
ここで素直に「羨ましい、自分もそれを得られるように頑張ろう」と思って努力に励むことができれば良いのですが、そのような行動には出ず、ただ出し抜かれたと思ってねたんでしまうわけです。
つまり、自分が持っていないものを持っていることによって生じるマイナス感情が、嫉妬です。
この嫉妬の感情は、人間の絶対的な感情とも言われていて、消そうと思っても消せない感情でもあるのです。
もちろん、人によってその嫉妬の深さや浅さはありますが、嫉妬心を表面に出さないことはできても、それを全く無くすることは不可能です。
こんな嫉妬は、本人にとっても周囲にとっても厄介なものですが、あって当たり前の感情として、うまく付き合う努力をした方が良いでしょう。
無理にその嫉妬心を抑えようとすると、どこかで爆発して、大変なことになりかねないからです。
嫉妬よりもやきもちの方が可愛げがある
さて、それでは嫉妬とやきもちの細かな違いについてです。
まず、言葉のイメージから言うと、嫉妬よりもやきもちの方が可愛げがある気がしませんか。
やきもちとは、最初に説明したとおり、好意から生じる嫉妬の感情です。
つまり、やきもちを焼かれる側にしてみれば、自分への強い好意によるものだから、そんなに嫌な気持ちがしないわけです。
手が付けられなくなるほど怒ったり、束縛したりするようなら、そのやきもちも考え物ですが、ちょっと機嫌が悪くなったり、ふくれたりするくらいなら、恋人にしてみれば、それは可愛いものですのでしょう。
このやきもちの感情も、行き過ぎると、その第三者に対する妬みや嫉みが募り、恋人を置いてきぼりにして、その第三者への悪意だけが強くなって行きます。
ここまで来ると、やきもちとは言えず、嫉妬と呼ぶ方が相応しいものとなります。
そうなると、もう可愛いなんて言っていられませんよね。
やきもちは両思いでないと起こりにくいが、嫉妬は片思いでも生じる感情
最初の説明から、やきもちは、既に自分のものだと思っている相手の心が他に向いた時に生じやすい感情のため、片思い中は、よほど相手と親しくないと、発生しにくいものです。
それに比べて嫉妬は、恋愛で例えると、対等の立場だったライバルに負けてしまったり、片思いの相手が他の女性と付き合いだした時にも発生する感情です。
これは、その恋の勝者に対して「羨ましい」と思う気持ちの裏返しですから、自分がその片思いの相手の気持ちを得られなくても、起こり得るのです。
こんな嫉妬心は、恋愛に限らずどんな場面でも発生するのもので、仕事でも趣味の場でも、自分が得られないものを得られた人への羨望がある限り、無くすことができないということでしょう。
やきもちはその場だけの感情であることが多いが、嫉妬は長引き、悪意が生じやすい
また、やきもちは嫉妬の軽いものとも捉えられ、そのやきもちの対象が去ってしまったら、すぐにその気が収まることが多いですが、嫉妬はそうは行かないことが多いようです。
やきもちは、既に手に入れた人の心を失う怖さから生じるため、その心が離れていかないとわかればすぐに安心できます。
ですが、嫉妬心というものは、なかなかコントロールしづらく、一度湧き上がってしまうと、収まりがつきません。
最悪の場合、その嫉妬している相手に対する悪意が生じ、腹いせや嫌がらせに移行してしまう人もいるようです。
このように、相手に悪意が向きやすいのが、嫉妬の厄介さのひとつでもあります。
嫉妬とやきもちの違いを知って感情を上手にコントロールしよう
嫉妬とやきもちの違いについて、特に恋愛における違いを例に出して、ご説明しました。
ただ、やきもちが可愛いものとは言いましたが、それがあまりに強くなると、嫉妬に変貌することもあり得ます。
ですから、自分がやきもち焼きだという自覚がある人は、それが嫉妬にならないように、うまくコントロールして下さいね。
「嫉妬とやきもちの違い。やきもちは嫉妬の一部」への感想コメント一覧
現在のところ、まだ感想はありません。ぜひ最初の感想を書いてください。