「羨ましい」と「憧れ」の違いとは?実は真逆の意味を持つ

自分にないものを持っている人を目にすると、人間は誰でも、複雑な気持ちを抱いてしまうものです。

その複雑な気持ちは「羨ましい」という気持ちである場合もあれば「憧れ」という気持ちである場合があります。

では「羨ましい」と「憧れ」は、具体的にどう違うのでしょうか。

「羨ましい」には妬みの気持ちがあり「憧れ」には「自分もそうなりたい」という理想が含まれる

「羨ましい」という気持ちには、妬みの感情が含まれています。

欲しいという気持ちがあるのに、どう頑張っても自分が持つことのできないものを持っている人がいると、その人に対して「悔しい」「理不尽だ」というネガティブな気持ちを抱きます。

そして更には「あの人は持っているのに、どうして自分はそれを手に入れることができないのか」という焦りや怒り悲しみの気持ちにまで発展していきます。

この一連の感情が「羨ましい」という思いです。

一方「憧れ」は、自分が持っていないものを持っている人を自分の理想像とし「いつか自分もそのようになりたい」という夢に溢れた感情です。

そのため、どちらかというとポジティブな意味合いの気持ちであると言えます。

「憧れ」には、人の心を前向きにさせ「理想に向かって頑張ろう」というエネルギーを与えてくれる力があります。

「羨ましい」は努力をせずに何かを手に入れた人に対して抱く気持ちで「憧れ」は努力の果てに大きなものを手に入れた人に対して抱く気持ち

「羨ましい」という気持ちは、それほど努力をせずに、欲しいものを簡単に手に入れてしまった人に対して抱く気持ちです。

人間は「何の苦労もせずに、欲しいものを簡単に手に入れてしまった人」を良く思いません。

ましてや、その人が手にしているものが「自分が欲しくても手に入れることができなかったもの」であった場合は、尚更、怒りや焦りを感じます。

このようなネガティブな気持ちが「羨ましい」という気持ちです。

一方「憧れ」は、長く苦しい努力の果てに、本当に欲しいものを手に入れた人に対して抱く気持ちです。

どんな困難にも負けずに理想を貫き通し、それを手に入れることができた人に対しては、誰もが尊敬の念を抱きます。

この尊敬の気持ちこそが「憧れ」です。

「羨ましい」は好きではない人に対して抱く気持ちで「憧れ」は一目置いている人に対して抱く気持ち

「羨ましい」という気持ちを読み解いてみると、その正体は、怒り焦り妬みなど、ネガティブな要素が満載であるということがわかります。

このことから考えてみると「羨ましい」という気持ちは、自分があまり好きではない人に対して抱く気持ちであると言えるでしょう。

自分が良く思っていない人が成功した時、人は素直にそれを喜んであげられないものです。

この気持ちこそが「羨ましい」という気持ちのベースになっているのです。

逆に「憧れ」という気持ちは「自分もこの人のようになれたら嬉しい」という前向きな意識に繋がっていく気持ちです。

そのため「憧れ」の気持ちを抱いた時、人は、憧れの対象人物に対して一目置いています。

この尊敬の気持ちがあるからこそ、その人が自分にないものを持っていたとしても、素直に賞賛することができます。

このことから考えると「憧れ」は「人を素直に賞賛することができる、前向きで愛に溢れた気持ち」であるとも言えるでしょう。

「羨ましい」は心の底で相手の失敗を望んでいる気持ちであり「憧れ」は成功した人を励みにして自分も頑張ろうという気持ち

「羨ましい」という気持ちの根底には、その対象人物に対する妬みが根強く存在しています。

そのため、誰かに対して「羨ましい」という気持ちを抱いてしまった時、人は心のどこかで、その相手の失敗を望んでいるというケースが多くなります。

妬みの感情が強くなると「自分はどんなに頑張っても相手には敵わないから、相手が失敗してさえくれれば、自分の気持ちはスッキリする」というネガティブな心理状態になります。

このような気持ちになってしまうことこそが「羨ましい」という感情がいき着く先です。

しかし「憧れ」は、その対象人物に対して抱く尊敬の念がベースになっている感情です。

そのため「成功した人を励みにして、自分も頑張って、同じように成功しよう」という夢や目標に繋がっていくのです。

人は誰かに対して「憧れ」を抱くと、前向きで謙虚な気持ちになり、努力するための力が自然に湧きあがってくるようになります。

憧れと羨ましさの違いを知ろう

一見似たような意味であると解釈されがちな「羨ましい」と「憧れ」ですが、実は真逆の意味を持った言葉です。

「羨ましい」という気持ちは、妬みや悔しさ怒りなどのネガティブな感情がベースとなって作られています。

しかし「憧れ」の気持ちは、その対象に対する敬意や「自分も頑張ろう」という前向きな思いがベースになって作られています。

もし、より豊かで幸せな人生を望むのであれば「羨ましい」という気持ちではなく「憧れ」を抱いて、自分も前向きに努力するという生き方を選ぶことをオススメします。

 

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