「好き」と「ファン」の違いとは

例えば芸能人で誰が好きだとか、誰のファンだとか、そういった会話って日常の中でよく耳にするでしょう。

けれど「好き」と「ファン」の違いは何?と聞かれたらどんなふうに答えますか。

ここでは具体的に両者の違いをご紹介します。

「好き」の方が求める気持ちが強い

友達同士で話をしている時に、芸能人の中で誰が一番好きかという話になったとします。

Aさんは「私は俳優のCさんが好き」と答えました。

そしてBさんは「私も俳優のCさんのファンなの」と答えました。

この場合、AさんもBさんも同じCさんの事を一番だと思っているんだな、という事はわかります。

しかしAさんの場合、Cさんにもし恋愛の大きなスキャンダルが出てしまったら、その日からCさんの事が好きでなくなる可能性を秘めています。

一方Bさんはというと、Cさんに恋愛のスキャンダルが出たところで、変わらずファンでい続けるでしょう。

AさんとBさんの決定的な違いは何かというと、Aさんには少なからず「Cさんは私のもの。Cさんと恋愛したい、結婚したい」といった欲望があります。

一方のBさんは「Cさんが誰を好きでも私は応援するからね」という一歩引いた考え方をしています。

極端に言えばAさんは半ばCさんの事を自分のものとして捉えており、好きというよりも好き勝手にしたいという気持ちの方が強いと言えます。

ファンは現在過去未来を受け止める

ファンというのは例えばその対象が「人」であった場合、その人の現在の状態を受け止めるのはもちろんのこと、その人の過去やこれからの未来についても受け入れる気持ちが強いです。

Bさんは芸能人Cさんのファンです。

Cさんは芸能活動をする上で「独身です」といって活動していましたが、実はバツイチだったことが分かりました。

独身であることには変わりないし、嘘をついているわけでもないのでBさんとしては「ふ~ん、そうだったんだ」というくらいの感想で終わるでしょう。

そして数年後、Cさんが結婚しました、というニュースをテレビで見知ったところで「ああ、良かった、幸せになって欲しいな」とすんなり受け入れることが出来るでしょう。

BさんはCさんの事を応援したい気持ちが強いですから、たとえCさんの立場や環境が変わっても動じる事無く応援する気持ちに大きな変化は起こらないんですね。

並列に並ばないところがファンのいいところ

恋愛に例えると「好き」の場合は好きな相手に対して自分をいかにアピールするかを常に考えています。

しかし「ファン」の場合はその対象がどんな人を好きになろうとその恋を邪魔するわけでも非難するわけでもなく、ただただ応援するのみです。

「好き」の場合は好きな相手の気持ちよりも、自分の気持ちの方が時に大きくなることがありますが「ファン」の場合は常にその対象の1歩後ろ側をキープしている状態です。

「好き」といった感情で相手に対して並列に並ぶ事はなく、常に後ろから応援している状態です。

まるでその対象の親であるかのように、優しく見守り続けるのがファンであって、それ以上の感情が芽生えた瞬間にそれは「好き」という事になります。

あわよくばコントロールしたいのが好きという気持ち

手の届かない存在のCさんを自分のものにしたいと思ってしまうのは「好き」という事ですね。

それとは違ってCさんを遠くから見守っていたい、応援したいと思うのは「ファン」であるという事でしょう。

自分の手に届かない存在であったとしても、何とかして自分と同じステージで向き合って欲しい、そのためにはどうしたら良いのだろうか考えあぐねてしまいます。

その結果、手紙を出したり電話をしたり、会えそうな場所へ行ってみたり、来てくれないかと掛け合ってみたり、双いった事を積極的に行ないたくなる気持ちの強い人というのはCさんの事が「好き」で仕方がない状態と言えます。

相手が芸能人であったとしてもCさんを自分のテリトリーの中に入れておきたい、Cさんの事をコントロールしたいと思ってしまうのが「好き」である状態と言えます。

好きと自分勝手は紙一重

「あなたのことが好きです、付き合ってください」といったフレーズを耳にした事はありませんか。

このフレーズは好きな相手に対する告白の言葉なのですが、この言葉って冷静に考えてみるととても自分勝手な言葉ですよね。

なぜなら、告白された相手からすると「どうしてあなたが私を好きだからってあなたと付き合わなければいけないの?私は全然別の人のことが好きなのに」と思われているかもしれません。

要するに、相手の事を思いやって選ばれた言葉では無いんですよね。

自分の気持ちを伝えるだけ伝えて、挙句の果てには相手に「付き合って」と要求までしているわけですから自分勝手な言葉といっても間違いではないわけです。

もしもこれが「ファン」止まりならば「あなたのファンです。いつも応援しています」で終わってしまう話です。

自分がファンだからといって「あなたのファンです。だから私と付き合って」という流れにはならないわけです。

ファンでいる事と好きでいる事の違いを知ろう

対象を「人」に限って言えばその人のファンというのはその人の応援者であり影の力持ちといったところ。

一方「好き」な気持ちを持っている場合はその人の事を好きになりすぎるあまり自分の生活に影響が及んだりする事も日常茶飯事です。

出来るだけファンであることに徹し、好きな気持ちを抑える事で毎日の生活において自分らしいペースを保つことが出来るでしょう。

 

    「「好き」と「ファン」の違いとは」への感想コメント一覧

  1. 1. 飛べないアヒル2018/04/29(日) 11:45

    現在の社会では、誰もが共通して憧れる存在の芸能人は少なく、自分が理想とする人物像に向かうのがファンだと思っていました。好きという感情は共通していると思っていたので、意外に納得しました。

  2. 2. 名無しのイケジョさん2018/05/18(金) 12:43

    よく分かります。私は某アイドルグループの現役・既卒を含めたファンです。歴代で応援してるメンバーは複数いますが、応援してる子にスキャンダル等があっても特に気にならずに、今でも推してる子全員変わらず応援し続けていますから。
    好きとファンの違いが分かりやすく説明されている記事だと感じました。

  3. 3. 名無しのイケジョさん2018/06/04(月) 20:23

    「好き」と「ファン」の違いについて考えたことがなかったのですが、確かにファンのほうが軽い感じがします。
    「好き」という言葉にはコントロールしたいという感情が含まれているんですね。勉強になりました。

  4. 4. 名無しのイケジョさん2020/07/05(日) 20:52

    好きな芸人さんは複数人います。
    最近、とある芸人さんのスキャンダルがあり、”どうなるんだろう”などと不安のような気持ちと驚きが大きかったです。
    が、今は特別気にするほどでもありません。
    謹慎せずに以前と変わらずにテレビ番組やYou Tubeに出演してくれることが嬉しいのと、最近好きで良かったと実感してます。

    「ファン」と「好き」の違いについて考えもしてきませんでしたが、今の私は「ファン」なのだと言うことが、このサイトを呼んで分かった気がします。でも、「好き」と「ファン」を行ったり来たりしてるのかもしれませんが……