鎖骨の下には様々な筋肉があります。
また、リンパ節もある為、痛みの原因も広くなってきます。
鎖骨を骨の角度から見ても、鎖骨の下・付近の筋肉から見ても全てが繋がって連動しており、その1つが欠けたり正常な働きができなくなったりしては、日常生活動作に支障をきたし、痛みや可動範囲が狭くなる等の症状も出現してきます。
風邪によるリンパ節炎
風邪によって首~胸元までに痛みを伴う事があります。
鎖骨の下や鎖骨周辺が痛いと表現されます。
リンパ節が炎症を起こしていて腫れている状態で、痛みや上肢(両腕)の動きが緩慢になったり、可動範囲が狭くなったりと影響を及んできます。
生まれつき扁桃腺が大きい、扁桃炎を繰り返している、扁桃腺肥大している、扁桃腺周囲膿瘍がある方は、鎖骨の下の痛みが強く、痛みの範囲が広く「首下~胸元まで痛い。特に鎖骨辺り(前胸部)が痛い」と訴える方が多いです。
これらの既往歴がある方は、内科より耳鼻科の受診が適合しており、オススメします。
一般的に風邪症状が軽減・回復していくと、鎖骨の下や周辺の痛みは軽減していきます。
痛みと共に痛い範囲も減少していきます。
医療機関を受診して、薬を処方され内服すると、症状の緩和が早く効果的です。
筋疲労
ジムやトレーニング、過度で激しい運動により、筋肉繊維の疲労やダメージによって、鎖骨の下に痛みを感じます。
また、激しくなくても週に休み無しの毎日毎日、決まった運動量・運動コース、運動時間によっても痛みを感じます。
軽い運動だから、ダイエットしているからと、毎日の運動では筋肉の疲労が重なり、疲労回復しないままでかつ負担をかけた状態で運動をしている事態です。
この事で、筋肉繊維に軽度の亀裂が入ったりして、痛みが発症します。
また、筋肉自体の筋肉痛も伴い、鎖骨の下が痛むのが倍になる可能性があります。
鎖骨の下・周辺には、大きな筋肉や神経、リンパ節も付属しており、その1つに何かダメージを受けると連動して痛みを発症します。
また、筋肉は単独ではなく全てが繋がっている為、関連痛によって鎖骨の下が痛むといった症状があります。
鎖骨下筋、広頚筋、筋大胸筋、小胸筋、三角筋、上腕二頭筋が、鎖骨の下が痛む原因となる主な筋肉です。
これらの筋肉は、上肢を動かしたり、呼吸をしやすく促したりします。
その為、鎖骨の下が痛むと関連痛の他にも動作がスムーズにいかなくなったりと支障が生じてきます。
その逆に、例えば大胸筋を痛めると、関連して繋がっている事から、鎖骨の下が痛いとなります。
また、神経筋結合部と呼ばれる筋肉の中央にある運動神経終末が結合しており、筋肉が痛む事はこの神経にもダメージを受けています。
よって、上記の筋肉に何らかの支障があると神経痛を引き起こし、各筋肉が繋がっている為に鎖骨の下が痛む原因となります。
悪性リンパ腫
血液疾患の悪性腫脹の1つで、全身のリンパ節が腫れ上がり、客観的にもその腫脹が容易に分かる部位もあります。
同時に痛みを伴って、活動動作に大きく影響を受け、生活スタイルさえも容赦なく変わっていきます。
上記の風邪症状と似ていて「風邪だから数日で治り回復する」と様子を見ています。
しかし、発熱・解熱の繰り返しや鎖骨の下の痛みが増強する、痛い部位が広く強度になってきて、異変を感じ再度、受診して疾患が判明するパターンが多いです。
この為、判明した後は直ちに治療に取りかかる必要性があります。
血液内科病棟に入院し、抗ガン剤治療や安静を強いられます。
治療の効果が得られると、鎖骨の下の痛みや腫脹も軽減してきます。
しかし、他と違うのは完治という言葉が少ない事です。
一時的に「治った・回復した」と見れても再発の恐れが非常に高く再度、入院して治療をする必要があったり、治療中に回復は望まれない事態となる事があります。
事故の後遺症
車での追突事故(加害者・被害者の双方)により、頭部、頸部~上半身に少なからずダメージを受け、その後遺症として鎖骨の下に痛みを感じます。
また、人は成人になってから個性ある姿勢・体型へなる事、スポーツによる骨・筋の変化、体操・交通事故や疾患によって、骨格が変わってしまうのが多いです。
これらから、骨格以外に骨に関連している筋肉や腱、神経にも影響が出てきます。
鎖骨の下の痛みや程度、頻度、範囲によっても異なりますが、安静や保温によって痛みが軽減すると共に、可動範囲が拡大され日常生活動作が回復したり、広がったりします。
熱すぎないお湯での入浴や、ホットタオル、温湿布、下着や衣類の重ね着による保温は効果的です。
また、無理をしないという意味での適度な安静も必要になってきます。
鎖骨の下が痛い時の原因を知ろう
鎖骨の下が痛い時の原因をご紹介しました。
鎖骨単独ではなく、繋がっており関連動作している事から視野を広げて、その原因・誘因を考える必要があります。
上記は比較的、日常で起こっている身近な事で思い当たる人も多くいると思われます。
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